劇場公開日 2021年4月2日

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「大山巡査部長は生き残ったのか。」劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班 ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5大山巡査部長は生き残ったのか。

2021年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

直前にテレビドラマの再放送や、映画公開に合わせたスペシャルドラマも放送されていたので、映画がどんな仕上がりか期待はあった。テレビドラマの面白さのエッセンスはかなりそのまま残り、映画ならではのスケール感やアクションの派手さも効果的であった。同じくテレビドラマの劇場版として公開された「奥様は、取り扱い注意」が、テレビドラマの面白さをほぼ失っていたことと比べると良かったと思う。事件を通して過去と現在がつながるという設定もミステリアスな感じがして良かった。三枝と大山、桜井の関係性もテレビドラマそのままで面白い。長期未解決事件捜査班という、実際にあるのかどうか知らないが脇役的な小さな部署が活躍するのも胸がすく。
ストーリーは映画用のオリジナルであり、ワクワクするようなものを作りたいという熱意のようなものは評価する。しかし事件を無理無理作り上げた感じが強すぎて、意図したワクワク感は空振りのようだ。毒物テロの犯罪集団に、隠蔽体質の政治家と警察官僚、不正を許さないジャーナリストとくると発想が少し単純すぎるようだ。悪役に悪役感が足りなかったのも残念だ。
しかし全体として見れば、展開にテンポがあるしアクションも派手だしグッとくる所もあってまずまず楽しめる。最後に大山刑事がどうなったのか気になる所だ。

ガバチョ