「The Old Testament:Judgment of Solomon ➡ あなたはいくら何でも赤子を二つに切り裂けますか?」アンストッパブル Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
The Old Testament:Judgment of Solomon ➡ あなたはいくら何でも赤子を二つに切り裂けますか?
この映画の演出とそれを演じるリジー役のノオミ・ラパスの演技の凄さが、ラストをどのような展開にもって締めくくるのかと....不安になるぐらいの演技。
Did Alice tell you I have children?
Uh, she mentioned a son.
Uh, you have another?
No, just Thomas.
I thought you said "children."
Thomas is a lot to handle, believe me.
映画の頭からストーカーと思えるリジー。我が子そっくりな女の子ローラ...ローラを見た時のリジーの表情...そんな彼女を細かな描写や一つ一つの台詞が、狂気を示しているとしか考えられないけれども何故か、そんな彼女を見ている側としては、肩入れをしたくなり、またそれが気持ちの良いものとなっている。
I'm pretty sure she's my daughter.
That's crazy.
Hmm? You can't deny that looks like me.
You think Lola is your daughter?
はっきり言って母性VS母性の横綱級のがっぷり四つに見ごたえのある両者の演技なくしてはこの映画は成立しない。彼女の今までの作品の中でも”静かで燃えるような”演技と自己流に解釈をしてしまった。
You have to kill me 'cause I'm never gonna stop.
I know what I know.
You have no idea what it's like to lose a child.
To spend every day missing a piece of yourself.
To live with a grief that never goes away.
途中、リジーがただの女でありたいと思える”性”に関して凄まじ過ぎる演技をしていたのでこの映画は評価できないで見終わってしまうかもという不安も...凝視なんてもってのほか
エンタメ情報サイトのVarietyでも取り上げられているように旧約聖書の”ソロモンの審判”や江戸時代の創作書に出てくる大岡政談の「子争い」における我が子というテーマにおいて究極の母親像を映画化しているところが....何とも言えない。