「現在進行形の訴訟である重み」ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
現在進行形の訴訟である重み
誰もが知る巨大企業を相手に、一人の弁護士が闘い続ける姿勢を、シリアス且つ淡々と描いた作品。
マーク・ラファロ演じる主役のロブがデュポン社の隠蔽を知るところから始まり、長きにわたる訴訟の日々が映し出されていますが、スカッとする様な大逆転やドラマチックな展開はほとんどありません。ロブに関しても、決して「弱者を救うヒーロー」ではなく、怯え、もがき、狼狽えながら仕事をし続ける普通の(でも物凄く優秀な)弁護士として描かれています。
とても地味で重い作品ではありますが、やはりこれが実話であり、近代の事件であり、現在進行形であることが重要且つ最も衝撃的で、観て良かったと感じました。
普通の人なら、途中で投げ出したり妥協してしまうであろう長い長い闘いを、なかなか報われず、理解を得ることも難しく、ときには責められながらも、諦めず投げ出さないロブの姿勢が胸を打ちました。
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