「大企業の悪どさに驚く」ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
大企業の悪どさに驚く
大企業相手に訴訟を起こして多額の損害賠償金や和解金を勝ち取る映画はいくつか観てきたが、どれも共通しているのは大企業側の悪どさだ。非を認めなかったり、裁判を引き延ばしたり、原告に対して妨害活動を行ったり、和解金を少しでも減らそうとする。対抗するのは正義の気持ちや功名心や報酬といった様々な理由で裁判を担当する弁護士だ。
本作の面白いのは、主人公の弁護士ロブが裁判を引き受けようとするきっかけが祖母の紹介だということ。そして、所属するのが企業の顧問を担当することを専門にしている法律事務所という点。あまり(というかかなり)乗り気でなかったところから出発する。
そこからはこの手の映画の王道の作り。ロブだけでなく事務所トップのトムも正義感に突き動かされていくのは痛快だった。そして、訴訟相手のデュポン。こいつらの悪どさったらない。最後にデュポンが仕掛けた嫌がらせというか対抗策は本当に胸くそが悪くなるものだった。テフロンの裏にこんな訴訟があったんだな。やはり無知は怖い。
だから爽快感は低め。でもデュポンへの怒りを溜め込むには十分な作りだった。そして、最後に原告やロブ本人たちが登場するのは若干のサプライズ。あれ、本人だったのか!
コメントする