劇場公開日 2021年4月16日

「コナンにしては実直な映画」名探偵コナン 緋色の弾丸 笹本さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5コナンにしては実直な映画

2021年5月7日
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最近のコナン映画の魅力の1つはトンデモアクションでしょう。爆発、超人空手、空飛ぶスケボー。思わずツッコミを入れたくなるようなド派手なアクションで、コナン映画は成り立っています。裏を返せば、タイトルに入れた「実直」などと言う言葉とは正反対です。

それが、今回は「実直」でした。アクション1つ1つに理由付けがあり、どうしても現実離れしている点はオリジナルの技術や舞台装置だから、という逃げ道を用意している。とても誠実さを感じましたし、作品の作り方としても好感が持てます。

ただ、やっぱりコナン映画の華って言えばアクションですから。それが「トンデモ」でない分、どうしても他作品と比べ地味な印象は拭えません。時速1000㎞のリニアが暴走、FBIが大立ち回りしてるのに地味って言うのも変な話ですけどね。
それで、アクション以外に尺を割いているかと言えば、そんなことは無い。あくまでアクションがメインです。例えば推理要素は薄いです(まあ、コナン映画ってずっとアクション>推理ですが)。それなので、物足りなく感じる人はいるでしょう。仕方ないと思います。

また、キャラクター毎の見せ場の多い映画でした。この映画で取り沙汰された赤井秀一などは、彼の渋い魅力が十二分に発揮されていたと思います。だがしかし。だからこそこれだけは言いたい。

一般人とのカーチェイスで遅れを取るキャメルは有り得ません。

人気キャラでは無いでしょうし仕方ないとも思いますが、絶対に有り得ません。

一貫して楽しめた映画ではありましたが、低評価の理由はそこです。

笹本