「二重のリアル」21ブリッジ ぽったさんの映画レビュー(感想・評価)
二重のリアル
もう しんだことをしっているひとを
えいがでみるのは
なんだか せつない
意表をつきとても面白い、というわけでもないが、見終わってガッカリするわけでもない。
誰が演じているかということが重要な作品である。
闘病中の撮影であるということ、BLMが叫ばれる中、黒人の刑事が腐敗した組織を糾弾するとされているという二つの意味で。
ラストで、よろめきながら歩くボーズマンに典型だが、真実と演技が重ねられている。
警官の生活費のために麻薬で裏金を作るという理屈だが、アメリカの警察には互助会ってないのか?
腐敗絡みの一人に女性刑事がいる。普通なら女性刑事は悪に対して敏感で、清きものの象徴になるところを、そういうロマンチシズムを許さない。「人種」や性の違いより、個人の方が重要なのだ。
組織の周縁にいる「はみだし(かけた)者」でなければ、組織の慣習を破れない
タイトルに込められた街の封鎖については、絵としては表象されていない。
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