「アメリカン・ボリス・アクションの王道」21ブリッジ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカン・ボリス・アクションの王道
まずは、主演のチャドウィック・ボーズマンが、昨年の8月に、癌に侵されこの世を去り、『ブラック・パンサー』で見せたあの勇士が、もうスクリーンで観れなくなったのは残念なことである。本作は、癌と闘いながらも、チャドウィックが、最後の力を振り絞り、主演だけでなく、製作も務めて精魂を込めた一作となった。
最初からの派手なガン・アクション。拳銃でなく起動操銃を撃ちまくり、お決まりの公道でのカーアクションに、警察内部のコカインの横流しによる裏切り、そして、一人のはみ出し刑事による追跡…等々。ハリウッドに脈々と流れるアメリカン・ポリス・アクションの王道といった作品。
『マンハッタンに架かる21の橋を封鎖せよ!』とは、どこかで聞いたことのあるフレーズですが、あのマンハッタンを舞台に、これだけのアクション・ムービーが撮影できるのも、やはりアメリカですね。
正直、ストーリーとしては、それほどのサプライズもなく、エンディングも「それで終わり?」って思ってしまった。上映時間も短いわけですが、チャドウィックが病と闘う中で、全てのポリス・アクションの要素をギュッと盛り込み、最期に、彼の思いをこ詰め込んだ作品となった。
しかしながら、声がかすれていたり、『ブラック・パンサー』の時よりも一回り体も小さく、やつれて見えたり、やはりがんと闘いながらの、過酷な撮影であったことも伝わってきた。
改めて、チャドウィック・ボーズマンへの、心からのご冥福をお祈り申し上げます。
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