「久しぶりの洋画で満足度高し」21ブリッジ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
久しぶりの洋画で満足度高し
最近の新作映画は邦画作品ばかりだったので、久しぶりの洋画作品というだけでワクワクして鑑賞してきました。ニューヨークを舞台に、繰り広げられる銃撃戦や大規模な犯人追跡劇に、やっぱり映画はこうでなくちゃ!という感じで、満足できました。
全体的にテンポよく描かれ、最後の最後までほとんど気を緩めることができない展開が実によかったです。このほどよい緊迫感を生み出しているのが、犯人を確保するためにデイビス刑事が提案したマンハッタン島封鎖作戦。しかも、その封鎖期限は明け方までの数時間しかないという状況設定が、効果的に働いていたと思います。この状況の中、わずかな手掛かりから犯人にじりじりと迫っていくデイビス刑事を演じる、チャドウィック・ボーズマンがかっこいいです。
そして、追われる犯人と、追う刑事の双方が覚える違和感。そこには、事件の裏に隠された陰謀が見え隠れします。ありがちな展開とはいえ、デイビス刑事の洞察力と犯人の切迫感が相まって、ぐいぐい引き込まれる展開でした。犯人役のステファン・ジェームズは、知らない俳優でしたが、なかなかいい演技を見せてくれました。
ただ、匂わせが強くて、中盤あたりで大オチが読めてしまったのは残念でした。もう少し巧妙に騙して、ラストのどんでん返しであっと言わせてほしかったところです。あと、このマンハッタン島包囲網のために島に渡る橋がすべて封鎖され、その数が21だったことが作品タイトルにつながっているわけですが、最終的に橋に大きな意味がなかったのも、ちょっと残念でした。とはいえ、久しぶりに迫力ある洋画を観られて満足度は高かったです。
最後に、チャドウィック・ボーズマンのご冥福をお祈ります。