真実 特別編集版のレビュー・感想・評価
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「万引き家族」の是枝監督作品と言えばそれまでだが、はっきり言って幻滅この上ない作品!
是枝作品を数多く見ている訳ではないので一概に言えないところもあるが、是枝監督の凄さは人間関係の機微を細かに描くところに良さがあると思うのだが、この作品については劇中劇と実生活をシンクロさせ人物描写をより際立たせようとしているのであろうが、はっきり言って幻滅かつ退屈極まりない作品であった。
「万引き家族」にあったドラマティックなストーリー展開もここでは皆無、それがストーリーに起伏も無く、ただただ感情移入出来ない事にも繋がったのだろうが、前作が素晴らしかっただけに、自分にとってはただただ退屈な2時間であった。
二本立て一本目。 大女優の母とそれに反発した脚本家の娘、その確執と...
主役は女 脇役は男
心のどこかでは認めて、受け入れている
予告を見てからとても楽しみにしていたのだが、自伝に書かれていない真実を巡って激しい口論や険悪な場面はほとんどなく、予想外に淡々とストーリーが進んで行った。
これが是枝監督らしさなのかもしれない。
国民的大女優が母という親子関係はちょっと、いやかなり特殊なケースなので、娘のほうは小さい頃から達観して色んなことを受け入れてきたのだと思う。
そんな母親の書いた自伝については、それなりの内容になっているだろうことは見当はついたものの、やはり娘として、家族としてはるばるニューヨークからお祝いに駆けつけるのだが…。
カトリーヌドヌーブの決して動じない圧倒的な存在感が素晴らしく、彼女そのものだった。
ビノシュ演じる娘は、母親が嫌いで仕方ない訳でもないし、大女優としての母親は尊敬もしていると思う。それは脚本家という仕事を選び、自身もまた、家族を持ち歳を重ねるごとに母親の偉大さもひしひしと感じるところもあると思う。
自伝に書かなかった真実から見えた母親の弱さを感じることができた時、娘として真にこの偉大な母親を受け入れることができたのでは。
それを見守るイーサン・ホークがいい味を出していた。
淡々と進むストーリー
【”大女優”が演じる大女優の家族が徐々に再生していく物語、再び。”大女優”の周囲の男性たちの姿が明確に描かれており、”大女優”の家族の関係性が”通常版”より鮮明に描かれている作品。】
■2019年10月11日 「真実」を封切り初日に鑑賞し、是枝監督の手腕とカトリーヌ・ドヌーブ&ジュリエット・ピノシュ&マノン・クラベルの女優達の笑顔を浮かべながらの丁々発止に魅了された。
■2019年10月27日 「是枝裕和×運命の女優たち ~フランスで挑んだ1年の記録~」をNHKにて視聴。今作の製作背景を面白く鑑賞。
■そして、「真実 特別編集版」である。
是枝監督が”イーサン・ホークファンには堪らない筈・・”という言葉を信じ、劇場へ。
◆結論:是枝監督、何でこの作品で勝負しなかったのかな?
ハンク(イーサン・ホーク)だけでなく、ファビエンヌの元夫ピエール、現在の夫ジャック、長年仕えて来た執事リュックの姿が、きっちりと描かれている事により、ファビエンヌを取り巻く人々の関係性がより、クリアーになっている。
-ファビエンヌの周囲の男性達ー
・ファビエンヌから、自らの演技を”ものまね”と言われるハンク
・過去に追い出された元夫、ピエール(”魔女”ファビエンヌにより、庭の亀にされている・・)
・ファビエンヌに只管に尽くす、現在の夫、ジャック&執事リュック・・・。
・ハンクとジャックは市場に買い出しに行き、女性陣達のために甲斐甲斐しくキノコのスパゲッティやケーキを調理するし、手先の器用なピエールは娘リュミールが遊んだと思われる遊具(ドール・ハウスかな)を直したりしている。
<10月公開作では、やや深みがなかった男性陣たちの造形が、今作ではしっかり描かれている事により、”大女優”を長年支えて来たのは、”実は、愛すべき男たちだったのだ!”
という、もう一つの”真実”を見事に描き出している作品>
<地元の歴史あるミニシアターにて鑑賞。有難い。>
<2019年12月29日 刈谷日劇にて鑑賞>
イーサンホークファンは必見!!
長所が2つあれば生きていける⁉️
是枝監督、最高傑作!!(と思います)
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