ターコイズの空の下でのレビュー・感想・評価
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【同じ空】
この映画タイトルを見た時に、そっか〜、モンゴルの空は少し緑がかった青色なんだと思った。
冬の東京の空は真っ青だが、実際に見るとターコイズの空は、どんなだろうと思う。
亡くなった僕の昔の上司は馬が好きで、モンゴルに馬を見に行ったことがあったなと思い出して、もしかしたらターコイズの空を見ていたんだなと感慨深くなった。
そして、日本人はかつて、アジアのあちこちに兵隊を送り込んで、戦争をしていたのだなと改めて感じる。
多くの日本兵が、各地の女性との間に子供をもうけていたことは、再三報じられてきたことだが、残した子どもに想いを馳せることはあっても、実際に会うこともなく、多くの戦争経験者は亡くなっていっている。
こうした映画を通して、戦争を憎んでも、人は憎まずという気持ちの人がいるのを知る一方、経済的に豊かになったからといって、日本人は果たして、世界の人々から尊敬されるような存在になっているのだろうかと思うことがある。
ターコイズカラーであろうと、真っ青であろうと、空はひとつのはずだ。
目で会話するモンゴル人
幼くして父親を亡くし祖 父に甘やかされて育った男が、馬泥棒をしたモンゴル人と共に、モンゴルの何処かにいる伯母を捜して旅をするロードムービー。
終戦当時モンゴルで捕虜となっていた若き日の祖父が、遊牧民の娘との間に授かった娘ツェルマ。
運転手付きの高級車に乗り高級ホテルに泊まるタケシの前に、デールを纏って現れたアムルと共に旅をしていくストーリー。
最初は軟弱者で面倒くさいタケシが、言葉の通じないモンゴルでの暮らしや人との交流で成長していく、というありがちな話ではあるけれど、少しズレたコミカルな流れもあって、飽きずに最後まで愉しめた。
まあ、アムラの夢は良くわからなかったけどw
言葉が通じず、ましてお金など意味をもたない状況で、その身体性こそが...
言葉が通じず、ましてお金など意味をもたない状況で、その身体性こそが、他者との関係をつくり、自身を実感していく。土地の音楽とともに踊ること、野犬から身を守るためにオートバイに火を放ったこと、生命誕生の時間を共有したこと。
これまで祖父の資産でただ贅沢に暮らすだけだったタケシが、馬に乗って戻って来たアムラに対し「アムラ」と腹の底から声を出し大きく手を振った場面が良かった。
試写会に行ってきました。
モンゴルという圧倒的な美しさの大自然と、その中で生活する人々。
そんな環境に放り込まれた主人公の心情が変化していく様子が、ナチュラルに(色んな意味で)、時にコミカルに描かれていました。柳楽優弥氏の演技に最後まで引き込まれます。
美しい作品に出会えました。
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