「アイロはまだ生後5日だが、母親のそばで既に多くを学んだ」アイロ 北欧ラップランドの小さなトナカイ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
アイロはまだ生後5日だが、母親のそばで既に多くを学んだ
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映画「アイロ 北欧ラップランドの小さなトナカイ」
(ギョーム・マイダチェフスキー監督)から。
最近、人間同士、国同士の醜い争いや
誹謗中傷合戦をテレビやネットで見聞きしているからか、
自然の中を生き抜くドキュメンタリーが新鮮に感じられた。
どうやって撮影したのだろう、という好奇心を押さえながら、
会話ではない、ナレーションに耳を傾けるとメモが増えた。
衝撃的だったのは、生まれた瞬間からの映像に合わせて、
「ここラップランドではトナカイの子は、生後5分で立ち上がり、
5分で歩きを覚え、次の5分で走り泳ぐ。生き残るためだ」と語る
ナレーションだった。
「アイロはまだ生後5日だが、母親のそばで既に多くを学んだ。
忍耐、勇気、自信・・」と続く言葉に、グッときた。
人間は、一人前(成人)になるのに、20年という歳月をかけるのに、
トナカイは、どこかの学校に通うこともせず、
ただただ、生き残るために、必死で多くのことを学ぶ。
そして、その経験こそが、彼を成長させていく。
「夏休み後の若者のように、彼の中で何かが変わり、
大人の世界がぐっと近づく。大人への憧れ」と続く、
その成長過程に、拍手を送りたくなったことを記しておきたい。
トナカイだけでなく他の動植物のことももっと知りたくなった。
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