劇場公開日 2021年10月1日

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「過疎化する町の課題。子どもたちがそれぞれに抱える『秘密』。廃校。稲穂。ミステリーサークル。秋田弁。」光を追いかけて 015🎬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0過疎化する町の課題。子どもたちがそれぞれに抱える『秘密』。廃校。稲穂。ミステリーサークル。秋田弁。

2021年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

萌える

公開日が近かったので、どうしても某県の過疎地域の映画館を舞台にした某映画と比べてしまうのですが…。
いや、本当は比べちゃいけないのは分かってる。分かってるんだけど…すまん。本当にすまん、タナ〇監督。この映画はあまりに秋田。素晴らしく秋田。もう柳葉敏郎氏を起用している時点で完璧(言い過ぎ)。こういう感じの郷土愛に溢れた映画が観たかったのですよ。

《素晴らしかった点》
・秋田弁全開…なお、主人公は東京人⇒秋田人になった少年だが、秋田弁が分からずに同級生が通訳してくれる場面あり
・小麦色の稲穂全開…超映える。
・柳葉敏郎氏の起用…すみません、そこご実家ですか。
・過疎化する町の課題のリアル…『居残り組』『出戻り組』の間に発生する溝。人がいないので経済が回らず、借金に頭を抱える店。
・農業のリアル…儲からない。

《悪かった点》
一瞬だけ学芸会っぽい場面があった点。
まあ、これは展開上仕方ないかもしれん。

一見、岩井俊二監督のリリィ・シュシュのすべてのような作品かなと思いましたが、もっと明るい(だが社会派)な映画でした。醸し出す空気は若干似ているような。
周囲の大人たちに囲まれているように見えて、実はそれぞれに思っていることや孤独を抱えている子ども達の心境が垣間見えて、非常に面白い作品でした。
キャストについても、主人公役の中川翼氏、ヒロイン役の長澤樹氏ともにその役のためにそこにいるかのような、瑞々しく素晴らしい人選だったと思います。

BONNA