魔界探偵ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦いのレビュー・感想・評価
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ゴーゴリ結局、ただの役立たずだったような
二転三転する超展開の連続と言えばすごく聞こえがいいけど、ほとんど伏線もなく急な後付けのように色々なことが起こるのは、何だかやってはいけない物を見せられているような気がして、あまり面白くなかった。
ここにきて黒幕の黒幕の黒幕の黒幕は少々やり過ぎだったと思う。展開は盛り上がっていくが気持ちは下がっていく悲しさ。
前2作の時のようにツッコミながらハイテンションで没入できると信じていた分、余計に残念な気持ちだ。
死んだゴーゴリ、投獄されたゴーゴリ、吊るされたゴーゴリ、誰かの後ろについていって翻弄されるだけのゴーゴリ、最後までまともに闘うことはなかったゴーゴリ。常に物語の中心にありながら戦闘では蚊帳の外というヒーロー像はある意味斬新だった。
ゴーゴリは別にヒーローじゃないだろうとか言うツッコミは無しの前提であるが。
あとは…まあ、もういいや。
続編あるなら観るけどね。
コメディ映画だったのね
ラストとエンディングで1、2話のホラー感を覆された。黒騎士の正体を知った後のゴーゴリがブレッブレで「ちょ、お前どっちの味方だよ」とツッコんでしまった。署長は愚直だけど最期までブレない人だったね。突然覚醒した最強の魔法少女(笑)がアッサリ解決してくれました。
ダメ人間だけど失恋して打たれ強くなったゴーゴリ君、パートナーを変えた次作も期待。
3部作を通してみると、意外と壮大なストーリーだったのね。
黒騎士の正体について一向に捜査が進展せぬまま、12人の犠牲者を出した上にゴーゴリが死んでしまい、ビンフ署長、ボンガート医師によって埋葬される。そんなことで終わるのか?彼が物語を残さないと成り立たないぞ!(笑)と思ったのも束の間、地中からなんとか這い出したゴーゴリが蘇ったのだ。しかし、農場に少女たちを集めるよう進言したことがビンフに不信を抱かせ、結局はゴーゴリが逮捕監禁されることに。そんな状況下で懐かしい人物グローが生きて帰ってきた。あ、黒騎士と渡り合って殺されたと思ったけど、死んでなかったのね。
一方、リザと姉マリアの物語も語られる。なんと163年前のこと。リザとマリアが故郷を守るためポーランドの軍隊の指揮官をマリアのセックストラップによって罠にはめ、殺そうとするのだが、マリアは彼を愛してしまうものの首をはねてしまい、マリアは谷底へ転落。しかし、彼は何百年も生きた悪魔であり、リザに呪いをかけてしまう。30年ごとに12人の少女と1人の復活者を殺さなければ死んでしまうと・・・。
なんと彼女たちは200年も生きている魔女だった!そして黒騎士の正体も伯爵ではなくリザ本人。12人の生贄は果たしたものの、+1の復活者がまだだった。ゴーゴリが生まれたときが死産であり、魔術師によって復活を遂げたことを知るリザがわざわざ小さな村へと呼び寄せたことが明かされる。しかし、ゴーゴリを真剣に愛してしまったが故に彼を殺すことはできない。ということで、わざわざ水の精霊オクサーナを生き返らせ、さらに殺すという面倒な手順を踏んだのだった。
200年も若いまま生きたリザだったが、男を心の底から愛したのは初めて。30年後までにはもう人を殺さないと誓うのだが、そこに現れたのが死にきれなかった老婆マリア!純愛と姉妹の確執、そして彼女たちの永遠の命を研究したがっているグロー。しかもグローは帝国直参の秘密結社に所属していて、永遠の命を軍事利用しようとしていたのだ。そこに可愛い魔女ヴァシリアも登場して、この三つ巴、四つ巴クライマックスが紛らわしくも素晴らしい出来栄えとなっていました。生きるために黒騎士となるという、畜生道とも思える悪に映るが、愛を覚えて心を入れ替えようとしている姿が純情で惚れてしまいそう。
決して外れない首輪によって事件解決へと向かうが、魔女となったヴァシリアの将来やら、秘密を知った者たちの運命。そしてその一大叙事詩を書くゴーゴリと、同じく文豪であるプーシキンの出会いでまとめてあった。本は読んだことないけど、この壮大なドラマに心奪われてしまいました。
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