劇場公開日 2019年12月13日

2人のローマ教皇のレビュー・感想・評価

全47件中、21~40件目を表示

2.0必要なのは壁でなく橋

2020年2月18日
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鑑賞方法:映画館

81席シアターを独占鑑賞。淡々と進む展開で共感できるような内容でもなく退屈でした。それでも印象的なセリフがあり「必要なのは壁でなく橋」は心に響いた。
また最後に2人が繰り広げるドイツVSアルゼンチンのサッカー観戦シーンは心が和みました。
2020-32

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隣組

4.0二回に分けて見たので、もう一度見たい。 シンプルに進むストーリーだ...

2020年2月15日
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二回に分けて見たので、もう一度見たい。
シンプルに進むストーリーだが、面白い。
名演。

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KY

4.0よい人間ドラマ

2020年2月11日
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鑑賞方法:VOD

宗教界のアイドル的存在”パパ”  ローマ教皇ふたりの語り
ラテン語でヒソヒソ、共通語の英語、ベルゴリオのスペイン語と、ベネディクトのドイツ語と…ローマなんだからイタリア語もあったのかな〜(聞き取れない)
最初は保守的なベネディクト16世と革新派のベルゴリオの会話はまったくの平行線で
相容れない雰囲気だった…どこでその空気が変わったのか、もう1度見ようと思う
話が進み、見慣れてくると、ふたりともとてもチャーミングで微笑ましい
ここがこの「映画」の秀逸なところかな
宗教〜キリスト教〜カトリックのよくある質問的なタブーに生々しく切り込んでいると思う

神を信じる者として個人的にはヒエラルキー・組織的な教会には否定的だし、
ケバケバしいセンスにもひくし、イエズス会なんて善なのか悪なのかわからない
だけど、究極的なアイドルは存在してても良いのかな〜うちの(日本の)天皇さまとか

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mamagamasako

4.5こんな映画が観たかったんだ!!

2020年2月9日
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間違いなく現時点での2020ベスト映画!
ふたりのストーリーをずっと見ていたくなった。

これは対立の物語では無く、ふたりの罪と赦しの物語だったんだ。と後半ようやく気づいた。もうそこから涙が止まらなくて…
ストーリーも凄くわかりやすくて万人向け。
シーンのつなぎも面白い。ちょっとした言動がふたりのキャラクターを示しててそれがまた、真逆なのが面白いんだなあ。これが実話なのだから凄いよなー。
これだけシリアスで繊細で扱いづらい内容を、コメディ混じりに、でも真剣に作り上げたことに脱帽。

映画はこうでないといけない。笑えて、泣けて微笑ましくなる。そして最後には感動があり、私たちの明日を生きる糧となる。現実に戻す境界も映画に含まれる要素でしょ。そういう意味でも作品賞を絶対にとってほしい1本。今の暗い世の中に信じるべきものや信念を示してくれる作品だった。

実際に、2人の教皇がだいすきになったし、史実と、実際2人が歩んできた道や葛藤が見えて、きっとこの想いは庶民にも届くと思う。
この映画見ると絶対お気に入りのシーンができると思う。サッカーとダンスのシーン。あとピザも。

アカデミー、ホアキンが強いがジョナサンプライスが獲るべきだと思わざるを得ない演技。なにあのずっと泣きそうな感じの演技。目がうるうるしてて赤いの。しかも当人に激似。そしてリスペクトも感じました。
アンソニーホプキンズもなーーめちゃめちゃよかったのですよ。あの自然体な感じ。目の奥が笑っていない感じ。ピザ初めて食べたみたいな表情。そんで大声で怒るときにはもはや泣きそうになったよね。
作品賞もどうかとっていただきたい…
最近のなかではそれほど良かった作品。配信という形ですら、貧困社会で出来るだけ多くのひとが見れる形だと思う。
間違いなく脚色賞は取るんじゃないかな。

監督誰だろうと思っていたら、シティオブゴットの人だっだのね。絶対みます。

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JYARI

4.5間違いないやつ。コンクラーベの中はこんななのかー。 ほぼフィクショ...

2020年2月2日
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鑑賞方法:VOD

間違いないやつ。コンクラーベの中はこんななのかー。

ほぼフィクションらしいけど、実在の人でこんなにフィクションっちゃうのもすごいな。この人なら言いそうってことなのかしら。歴史的逸話が作られる瞬間て感じか。

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まるぼに

4.0コンクラーベ

2020年1月29日
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鑑賞方法:VOD

2012年、ローマ教皇ベネディクト16世(アンソニー・ホプキンス)はバチカンのスキャンダルにより辞任を決意、考え方の全く異なるベルゴリオ枢機卿(ジョナサン・プライス)と話し合う。
翌年、教皇は辞任を発表、コンクラーベの結果、ベルゴリオ枢機卿がフランシスコ教皇となる。
会話が中心となるが、二人の確かな演技で飽きさせない。

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いやよセブン

4.0ドイツvsアルゼンチンの頂上決戦!

2020年1月29日
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鑑賞方法:映画館

あながち間違いではない。
Netflixオリジナルだが劇場公開しているところを求めてねじ込んで観た。これも『ROMA』のように、音響効果をちょいちょい仕込んでいるので、劇場で観て正解だった。

「もしもし、ボク○○。飛行機のチケット取りたいんだけど」
「あら、教皇様と同じお名前とはステキですね。どちらにお住まいですか」
「うん、本人です。住所はバチカン」
「イタ電やめろや」ガチャン
「えっ」
イタ電扱いされて自分で飛行機の予約ができない教皇…カワエエ。

観る前はお爺ちゃんたちの茶飲み話が延々続くならちょっと辛いかもと覚悟していたが、ベルゴリオ枢機卿のアルゼンチン軍政時代の回想シーンにも時間を割いており、そもそもお二方のやりとり自体も面白くて見てて飽きない。
ご本人にそっくりだというジョナサン・プライスに加え、悪人顔で結構ネタにされていたベネディクト教皇はアンソニー・ホプキンスなのでラスボス感も申し分なし。二人の会話シーンはなんかドキュメンタリー観てる気になるほど違和感がない。
最初は意見の相違で対立していたはずなのに、だんだんお互いを認め出したと思ったら、いつのまにかじゃれあいだして、ラストの仲睦まじさときたらもうね。その上そろってアカデミー賞候補とは…。
結論:ドイツ優勝。

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なお

4.0魂が洗われるような佳作

2020年1月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

 現在のローマ教皇ベルゴリオの人となりは、2017年に観た「ローマ法王になる日まで」でひと通り紹介されていた。本作品では生前退位したベネディクトとの関わりの中で、長い間の信仰についての真意を吐露する。
 本作品は、権威主義的な世界観だった「ローマ法王になる日まで」とは一線を画し、現ローマ教皇と次のローマ教皇が虚心坦懐に語り合うシーンが中心だ。映画だから本物の教皇がどう考えているかは別の話ではあるが、本作品の中では権威主義に縛られているのは教皇庁であり、教皇本人は権威主義とは無縁であるように描かれている。実際のベネディクトやベルゴリオの演説などを聴くと、本作品の教皇は実際の教皇に近いのではないかと思われる。
 サン・ピエトロ大聖堂の威容やシスティナ礼拝堂の見事な天井壁画の下での会話で、ベネディクトはそこに描かれた神は神ではなく人間だと喝破する。聖職者にとって神は見るものではなく、その声を心で聞くものであり、その存在を感じるものなのだ。
 初代ローマ教皇は十二使徒のひとりであるペテロ(ペトロ)であったらしい。神の子イエスの使いである。二人は教皇が神の使いに過ぎないことを知っている。神の権威を借りているだけなのだ。教皇庁と教会にはそこを誤解している人がいる。人間はどこまでもひとりの人間に過ぎず、何の権威もない。二人は虚栄心や自尊心を捨てて、信仰と真摯に向かい合う。夜の会話。聞いていてとても心地のいい会話である。ドビュッシーの月の光の旋律が美しい。
 ドイツ人のベネディクトとアルゼンチン人のベルゴリオは英語とラテン語で語り合う。ベネディクトが英語の多義性を嘆くシーンが面白い。意味に幅のある言語は、誤解を生みやすい反面、短い言葉に多くの意味を含ませることが出来る。
 当方はクリスチャンでも仏教徒でもないが、聖書の言葉や仏教の経典には真実が含まれていると思っている。もともとの言葉は書かれた言葉ではなく、語られた言葉である。あるいは歌である。しかしイエスもブッダもいなくなると、口伝か、紙に書かれた言葉を読むしかない。
 ドイツ語の聖書、スペイン語の聖書、英題の聖書、そしてラテン語の聖書。現教皇と次期教皇は様々な言語の向こうにイエスの言葉、神の言葉を聞こうとする。まるで虹の向こうに行こうとする子供のようである。しかしふたりは子供ではない。汚れつちまつた悲しみを知る大人である。それでも聖職者である。汚れを振り落として心を無垢に保とうとする。その努力が美しい。魂が洗われるような佳作である。

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耶馬英彦

4.5神聖な気持ちになれた(^ワ^)。

2020年1月19日
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ローマ カトリック教会の総本山を垣間見ることができた。
これだけでも何となく神聖な気持ちの自分(^ワ^)。

宗教とか難しいことを通り越して、教皇や枢機卿がとても身近に感じられた。
当たり前ですね、人間ですから。

脚色の部分がまったくわからず、まったくの実話だと思い込んでしまいました。

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miharyi

4.5それぞれに重荷を背負ったお爺さん2人の会話を、テンポ良く観せるネト...

2020年1月11日
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それぞれに重荷を背負ったお爺さん2人の会話を、テンポ良く観せるネトフリならではの作品。
数年前に劇場公開された「ローマ法王になる日まで」と併せて観てほしいです。

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晴耕雨読

3.5ジョナサン·プライス!

2020年1月11日
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劇場で鑑賞。キャスト等、予備知識なしで鑑賞したが、ベルゴリオ役の役者さんに既視感があるな、と思っていたら、ジョナサン·プライスだったのか! 未来世紀ブラジル以来だ! もうすぐ公開のテリー·ギリアムのドン·キホーテにも主演しているので、楽しみです。

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つよぽn

3.5辞めたい専務と辞表を受け取らない社長の内緒話。

2020年1月4日
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「この世にアメリカ大統領が最敬礼する相手、つまりアメリカ大統領よりエライ人は3人で、それはイギリス国王とローマ教皇と天皇陛下である。」なんて話を聴いたことがありますけども、もうそこまでエライ人になると「権力者としてオイシイ思いをする」なんて次元ではなくて「ただただ重圧がタイヘン」という立場でしかないんじゃないかと思いますよね。

そんな立場を死ぬまで背負わされることなく、平成天皇は生きて令和天皇にバトンタッチを成し遂げたということで、僕は「良かった。あぁ、お疲れ様でした、どうか今後は現人神ではなくひとりの人として穏やかにお過ごし頂きたい」なんて思いましたけども、

そういうバトンタッチが2012年、「ローマ教皇」というポジションでもあったというお話。そんな実話をNetflixが劇映画として制作したのがこの『2人のローマ教皇』という作品なんですね。

“カトリック教会”をひとつの会社に例えるとしたら、本作でアンソニー・ホプキンスが演じるローマ教皇は社長さんですよね。そしてジョナサン・プライス演じる枢機卿、会社で言えば専務取締役とかくらいの立場になるんでしょうか。その専務がある日、社長のところに辞表を提出しにやって来るんですね、「社長、もうこの会社の方針や体質は古すぎて時代に合ってないですよ、だから僕はもう辞めます」と。

でも社長のアンソニー・ホプキンスは、「まぁまぁ、とりあえずワインでもどう?」みたいに、はぐらかすやらスカすやらで辞表を受け取ってくれません。専務はなんとか辞任を認めてもらおうと粘り強く話を重ねていくんですが、その過程で社長の真意や人間性が見えてくるんですね。そしてある決断を迫られた時、専務もその生き様や背負ってきた思いを吐き出すこととなるわけです。

社長と専務はそれぞれ、いったいどんな思いや苦悩を抱えていたのか?

なるほど、この2020年代になっていく今、映画化されるべきテーマが語られていると思います。オススメ。

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ウシダトモユキ(無人島キネマ)

4.02人の友情に涙

2020年1月4日
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2020年、令和2年第一弾。
タイトルの堅苦しさから想像していたよりも、ずっと分かりやすく、飽きずに観られました。これは、大好きな作品の1つになりそうです。
昨年秋、フランシスコ教皇の来日前に観る事が出来ていたら良かった!
ローマ教皇と言えども、人間だなあと、親近感が湧いて、ベネディクト16世の孤独にシンクロし、清貧を貫く現教皇のファンになりましたよ!
これは、バチカンからのプロパガンダ映画だった!?
ピザを食べるシーン、サッカーを観るシーン、最高です。

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ペットはマメルリハ

4.0教皇と神の関係

2020年1月2日
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画面には映っていないけど、三人目の主演は本人出演のイエス様でしょう。フランシスコ教皇だけでなく、ベネディクト16世もそっくり。二人の教皇が戦わせる神学の議論にハラハラしつつ、しっかり「神の手」が出来事を通じて二人に働いていく状況が描かれていました。

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zita

4.5教皇である前に人なのよね

2020年1月1日
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2020年最初の作品はこちら

手を出さずにきたNetflixに手を出してしまいました
しかも30日間無料がなくなっちゃってるし!

でもでも、そこまでして観てよかった

ノンフィクションでフィクションの本作
クリスチャンではない私には、教皇、聖職者、そんなイメージばかりが先立ってしまっていたけれど、そこには苦悩しながら、時代に翻弄されながら生きてきた人としての彼らがいて

そんな感じで観ていたせいで、システィーナ礼拝堂で人々に囲まれるベネディクト16世や、コンクラーベで選出され、テラスに足を踏み出すフランシスコを見ていたら、なんだか目がうるうるしてしまいましたよ

ふたりで「Holy Father」と呼び合う姿は微笑ましく、聖職者として最高の名誉であろう教皇でありながら、その孤独な立場を思うと、こんな穏やかな時間がありますように、と願ったラストでした

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yukarin

4.0アンソニー・ホプキンスの神の演技

2019年12月26日
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個人評価:3.9
2人のローマ教皇を描くに相応しい、極上の役者と極上の作り手の作品。
アンソニー・ホプキンスはレジェンド俳優を突き抜け、神様の域まで到達したかの様な、ローマ教皇へのなりきりっぷり。
当時のローマ教皇即位の裏側を、とても丁寧に描いている。劇中ほんどが2人の会話のみで構成されているが、役者のチカラもあり、引き込まれるように物語を見入ってしまう。

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カメ

3.0静かで重みのある会話

2019年12月26日
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クリスチャンではないので、表面的な部分しか分かりませんが、2人の会話から悩みやこれまでのことがストーリーで語られてなかなか興味深かった。
演技派なので仕草や声の出し方などがやはり上手い。
2人でサッカーを観る場面は教皇とは思えず面白い場面でした。
Netflixは良い作品作ってますね。

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なし

4.5妥協と変化

2019年12月23日
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馴染みのない世界ではあるが、様式のディテールの描写に別世界に誘われる。頂上に居る2人の語り合いは緊張感が持続し、その中で交わされる会話の質の高さにグッと引き込まれてしまう。高齢の2人、頑固であって当然のはずが、なぜか波長があい邂逅する。その安堵感はひとしお。優しい気持ちにしてくれる。
人は老いても変わることができると説く。懺悔と赦しという宗教的モチーフを使って、変化する勇気を鼓舞する。実に清々しい。現教皇の懺悔を通して、その普遍性が尊ばれる。
ウィットに富んだエンドロールは大好物である。観終わった感の満足感が増す。挑戦的な舞台設定を自由に扱うNetflix 。最近立て続けに名作を生んでいるが、象徴的な一本かもしれない。

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Kj

1.0性善説に基いた創作!!

2019年12月22日
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鑑賞方法:VOD

単純

知的

寝られる

多くの群衆や観た事がない景色を沢山拝めるのは刺激になりました。内容自体は空想で作られたものとの事で、本当かなあと退屈でした。金融マフィアや小児性愛者の集うバチカンのイメージ回復の為の映画だと思います。

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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞

4.5正反対な2人の対話劇

2019年12月20日
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楽しい

知的

前教皇ベネディクト16世は、度重なるバチカンの不祥事などにより、異例の生前退位を表明、名誉教皇となった。その後任が現フランシスコ教皇。現在バチカンには2人の教皇が存在する。
これは、実際にあった2人の教皇の会談に構想を得た物語だという。わざわざ冒頭で前置きされるあたり、流石に題材が題材だからか。片や現職でいらっしゃるし、念頭に置いた方がいいのは確かだろう。

ヨハネ・パウロ2世の逝去に伴い、コンクラーベが開催され、保守派のベネディクト16世が就任する。
数年後、改革派のホルヘ枢機卿(後のフランシスコ教皇)は、辞職の許しを得る為に教皇を訪ねるが、世間に現体制への批判と受け取られると、教皇は許可しない。性格も持論も正反対の2人の主張は折り合う事なく、1度は決裂するが、共に過ごし、語り合う内、互いへの理解を深め、やがて心の重荷を懺悔し合う。

2人のベテラン俳優が、清廉たる聖職者でありながら、一方で悲しみや楽しみや失意に揺れ動く人間味溢れる2人の教皇を、圧巻の存在感と深みをもって演じている。
聖職者2人の会話劇とあって、含蓄ある言葉も多く、台詞回しもよく練られている。
数日間の対談というごく狭く短い間での出来事を軸に、全世界的な一大事たる教皇選出から次の選出まで、またホルヘの過去の回想も交えて、対立からの対話、友好へ、宗教とは、救済とは、人間とは…。壮大なスケールの広がりを見せていく。
精巧美麗なバチカン建築や衣装、美術の数々も見応えがある。

カトリック体制の最前線にあってさえ、時に信仰に迷い、後悔を抱え、取るべき道を模索する姿は、キリスト教に限らず、全ての宗教者、指導者、それらを越えた一人の人間としても、激しく共感出来るだろう。
激動し続ける世界、人心、情勢。誤りを犯さず、迷わない者などいるだろうか。「人は神にはなれない。神の中にある人でしかない」
12億の信者を背負い、政治的意図に振り回され、常に期待と批判に晒され、選択言動全てが全世界の注目を浴びる立場の重圧はいかばかりか。まさに「殉教者になるようなもの」だ。

「妥協したのか」「妥協ではない。私は変わったのです」
エンドロールの背後では、雷鳴が轟き、次第に雨音が激しさを増す。やがて音は止み、鳥達の歌声が聞こえ出す。
「変わらないものなどない」

小難しい人生哲学や宗教観は置いておいて、エンタメ作品として見ても十分楽しい。
生真面目で厳格でユーモアと人付き合いの苦手な学者肌と、交流好きで気さくでウイットに富んだ庶民派。キャラクターを対称的に設定し、2人が認め合い、距離を縮めていく技法は、友情ものの王道。
2人の聖職者が並んでデリバリーのピザを頬張り、サッカーの試合をTV観戦しながら、互いの祖国を応援して一喜一憂するなど、ニヤリとしてしまう要素も多くある。

英語、ラテン語、イタリア語、スペイン語…。作品内では多くの言語が交錯するのだが、英語時には日本語字幕が画面の下部に横書きで、それ以外の言語の時には、下部に英語、日本語字幕は右手に縦書き、時系列や舞台の説明は左に…と、字幕があちこちに行ったり来たりするので、何処に注目すればいいのか、ちょっと見辛かった。
Netflix作品という事で、元々大スクリーンでの鑑賞を想定していないのかも知れないが…。

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しずる