「4人のヒーローが尊い」シグナル100 かわさんの映画レビュー(感想・評価)
4人のヒーローが尊い
原作の頭の部分だけ読んだことがあったため興味本位で鑑賞しました。
原作自体読み切っていないのと記憶も曖昧なため原作との比較はしてません。
人を催眠で死に追いやることに喜びを感じてしまうサイコパスの担任による、クラスメートの生き残りをかけたデスゲーム。
担任から催眠をかけられたクラスの生徒たちは、自殺を誘発する100のシグナルがあることと最後の1人は催眠が解けて生き残ることができると知らされます。
主人公である、橋本環奈ちゃん演じる樫村は終始「みんなで協力して生き残る方法を探そう」という思考で行動します。
そんなら樫村に積極的に協力しようとしてくれるのが小関くん演じる榊を筆頭としたサッカー部員の4人。
しかし、瀬戸君演じる和田が他生徒を掌握していき、クラスメートを次々に自殺に追いやっていきます。
その魔の手はサッカー部の4人にも迫ります。
樫村は和田を止めようとしますが、うまくいかず。
最終的に樫村、榊、和田の3人のみになります。
シグナルの1つに『学校で朝を迎えてはいけない』というものがあり時間も迫る中、『暴力をふるう』というシグナルがある中で榊は樫村を守るために、死を覚悟で和田を殺そうとします。
もみ合いになる2人、反撃しようとした和田もまたシグナルによって自殺する事になります。
1人になり榊が残した動画を見て、実はサッカー部の4人が樫村に恋をしていて、協力してくれたり守ってくれた事を知り涙を止められない樫村には『泣く』というシグナルが発動する事なく、催眠が解けて生き残りが確定したことが分かるのでした。
数年後、そんな事件も社会的には風化し忘れ去られていく中で生き残った樫村は担任を見つけ出し復讐を果たすのでした。
完全なフィクション作品としては、面白かったです。
この作品は、積極的に他を殺して生き残ろうとする登場人物が多くないため、対人的な殺すか殺されるか的な緊張感はそこまで強くないです。
しかし、和田が積極的に行動する事でバタバタとシグナルが発動していきます。
これに関しても絶妙に気持ち悪すぎないレベルの死に様なので、怖すぎる!観るに耐えない!ってほどではありません。
なので観る人の苦手レベルには寄りますが、こういった作品としてはライトな気がしました。
個人的な見所としてはヒロインの樫村を、直接的・間接的に守ったサッカー部の4人のヒーローです。
彼らの想いは尊いなと思いました。
好きな女の子の為、仲間の為に命をはれるなんてすごいなぁと。
この4人は精神的に完全にヒーローでした。
突っ込みどころもたくさんありますが、リアリティとか求めてはいけない作品だと思います。
個人的にめちゃくちゃ良いなと思ったのは冒頭でまだ平和な日常のシーン、樫村に恋する榊を演じる小関裕太くんの優しい表情がすごく可愛かったので見てほしいです(笑)
誰にでもおすすめできる作品ではありませんが、少しハラハラしたい!怖い作品が見たい!という人には良いかもしれません。