「共依存」劇場 marimariパパさんの映画レビュー(感想・評価)
共依存
原作未読。又吉直樹さんの小説の良さを色々と聞きながら『火花』もまだ見ていないので今回は原作というより行定勲監督の料理具合を観てから原作に挑もうかと思っています。
結論として松岡茉優さんも山崎賢人さんも(微妙な関西弁以外)とてもいい雰囲気の演技で『感動の涙』とまではいかないまでも結構沁みる映画でした。
ダメダメ男の主人公 永田(山崎賢人さん)にはどうしても感情移入できず、しかしながら共依存ではあるものの神的つくし方の沙希(松岡茉優さん)には「早くナガ君から離れなきゃだめだよ!」ってずっと思ってました。彼女の純な愛情が痛かったです。
沙希が男友達からもらったバイクを壊すガキのような行為、でもそのあと自転車を買う優しい(ヘタレな?)ところがなんだかなぁって感じです。
ダメダメ男に惹かれる女性が実際にいるとよく聞きますが、イケメンのダメダメ男限定ですよね!見た目もダメダメでは救いがありませんから!
このストーリーのような境遇から現在売れっ子になっている役者さんが多くいらっしゃると思いますが(演劇目指す人々のあるあるなのかもしれませんが)結構つらいものがありますね!
主人公に共感できない場合面白く観られないのが常なんですが、なんだか色々考えながら最後まで観て、かつラストシーンにはいい意味で驚き感銘を受ける展開でした。
それにしても主人公のお二人も含め伊藤沙莉さんや寛一郎さんなど、最近の若手俳優さんたちの躍進はうれしい限りと吹越満さんもきっと喜んでいると思います!(って書くと吹越さん、亡くなったみたいに聞こえますが映画を観た人のお楽しみということで)
余談ですが最近の状況で近くの映画館で観られるところがなく、映画界にとっては(興行的に)いけないんだろうなあと思いながらAmazon Primeで鑑賞しました。
ただより多くの方に観てもらうためにはこんな公開の仕方も新しい試みでいいのかもとも思い複雑な心境です。でも早く映画館に心置きなく通えるようになってほしいものです。