犬王のレビュー・感想・評価
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純粋に映画1本としてストーリーを追うのは諦めたほうがいい
そもそも話の語り草から、
「琵琶法師達の唄が堪能できるんだろうなぁ」とワクワクしていたのだが、
突然路線がロックになっていったり、
明らかこの時代にない楽器が聞こえた時点で、
残念ながら眠気との闘いになっていた。
話一本として追えない。
主人公が幼少期に父を亡くし、
幻影に囚われているシーンなんか早々に切り捨てられているし、
伏線の回収もない。
犬王の呪いもあんなロック調で解けるような代物か?
エンドロールでアヴちゃんが出ていることを知ったが、
流石の音域だからこそのシャウトとしゃくり。
「最早純粋な『語り物』ではない」時点でかなり減点。
声の違和感はないし曲もいいのだが、
あまりに時代とのミスマッチが酷すぎる。
友魚との掛け合いもまともになく、
知らぬ間に仲良く舞台の上ではっちゃけ、
知らぬ間に犬王が死んで友魚の首が飛ぶ。
…僕は一体何を観に行ったのだろうか。
これが「ロックが楽しめる映画」だったらいいものの、
和の曲に対して和の要素を欠落し、
話として脈絡もクソもないものを見せられてもなぁ…。
作画から惹かれたのに、
それすら霞む勢いなのは宜しくない。
因みにウトウトした原因の一つは、
犬王が二度同じ話は語らないと言われながら、
聴衆が「でっかい鯨」とコーラスを戸惑いなくした場面から。
「うん、話めちゃくちゃ」とか思ったよね。
結局何言いたいかわかんないし、
最後だけなんかいい感じの雰囲気醸し出したけど、
僕みたいにストーリーしっかり追う人には絶対にオススメしない。
和の感じは何処へやら…
でっかいクジラ♪
SARUの創立10周年を記念して劇場公演ですと♪
犬王好きにはありがたい(^。^)
配信でタダで観られるのに、劇場に行っちゃう作品です。
まるで大好きなアーティストのライブに行く感覚で出掛けました♪
原作は吉川日出男先生の
「平家物語 犬王の巻」
能で大成した観阿弥・世阿弥親子と同時期に活躍した能楽師「犬王」
この作品が上映された当時は知りませんでしたが、実在の人物なんですよね。
しかし、犬王の活躍は、義満による思想統制の為「平家物語」が正史とされるタイミングで抹消されてしまう。
犬王の作品は全く残されていません。
謎に包まれた能楽師。。。
そんな犬王にスポットを当てた作品です。
異形の子・犬王と、盲目の琵琶法師・友魚が、600年以上も前の日本で、スターとして成り上がっていく様子を大胆に解釈し、痛快に描いたミュージカルアニメーションの傑作!
能楽堂の閉鎖的な空間ではなく、河原や橋の上、清水寺などで繰り広げられるパフォーマンス。
犬王と友魚の圧倒的でド派手なライブが見所です!
まるで室町時代の野外フェス!
私もあそこに行きたい!そんな思いに駆られました。
まだ、古典芸能と化していない時代の能の躍動感の表現力がお見事!
庶民の娯楽として愛されていた事も伝わってきます。
逆境を跳ね除ける2人のパフォーマンスが、人々の心を徐々に掴み、熱狂的な人気が渦になって広がっていく様はワクワクします!
いつの時代もスーパースターって数奇な運命をたどるというか、悲運を背負っているようで。。
しかし、友魚も犬王も、悲観する事なく自らの人生を切り開いていく様が、最高にカッコ良いのです!
大きく分かれた2人の決断。
友魚の最期は胸が締め付けられました
( ; ; )
決裂したように見えた2人の人生。
しかし、時空を超えて又巡り合い、はじめて出会った時と同じ会話を交わし、再びセッション出来たシーンには安堵の涙。。
キャラ原案は松本大洋先生。
大ファンなので、先生の絵が動いているだけで又、涙( ; ; )
ぽっぺの渦巻きも嬉しい♪
タイトル「犬王」の犬の文字のデザインも、犬王の異形の姿を模していて
痺れます♪( ´θ`)ノ
アヴちゃん、未來君の歌声と、音楽担当の大友氏はさすがの仕事っぷり!
魅力的な楽曲と歌声で楽しませてもらいました。
ロック色強めだし、ダンスや体操選手のようなアクロバティックな描写は、やや飛躍し過ぎた感は否めませんが。。
当時の人々が受けたであろう衝撃を体感出来た気がしました。
何度も観られる作品です♪
終盤に演出が大人しくなっていくのが残念なところ
奇抜な演出と設定での摩訶不思議な世界の構築は、あまり観たことはないけれど湯浅政明監督の作風そのものなんだろうな。
今敏監督と片渕須直監督が混ざったような、虚と実が入り乱れる感じはとても面白かった。
しかしなあ、終盤になり物語が収束に向かっていくと、犬王の体が元に戻るのと比例するように、奇抜な演出も薄れていって、あまりに「普通」に落ち着いてしまったのは残念。
犬王と友魚の関係性が最終的な物語の落とし所なのだけど、その描写がちょっと不足気味でして、終盤にドラマチックさがイマイチ生まれてない。演出が大人しくなり、代わりに盛り上げるドラマチックさが上がらないのでは、尻窄み感が出てしまう。
エモーションが犬王と友魚の舞台に集約されすぎててドラマ部分に足りてないんだよな。
スタートダッシュを決めたからこそ余計に、薄まっていくドラマ性を残念に感じるんだよな。
とはいえ、なかなか面白かったと言っていいんじゃないか。
アニメーション映画の場合、アニメーションでしかやれないようなことが観たいと常々思っているが、その個人的な望みは叶えられていると感じた。それだけでも充分に及第点。
アヴちゃんの歌声が素晴らしい
犬王・友魚・二人の友情の物語。
内容は、舞台は平安時代魑魅魍魎の跋扈する京の都で起こる。猿楽と呼ばれる芸能と琵琶法師による🎭コラボレーション犬王と友魚二人の友情物語。要素として皆さんのレビュー通りで、手塚治虫の『どろろ』と世阿弥『風姿花伝』と『平家物語』を組み合わせて、二人の主人公の友情を扱った作品。
印象的な台詞は、『美しい仮面も仮面に過ぎない全ては作り物ということだ』犬王が公家達に花見の宴席でいう言葉。一貫する諸行無常をよく表す言葉で面白かった。
印象的な場面は、友魚が兄弟子と共に京に登る場面の大工仕事や生活風景の場面。槍鉋や板割り茅葺きや墨打ちなど緻密で素晴らしい表現に驚いた。メシいた場面からの音の視点から現れる映像表現は新鮮でした。
印象的な演出は、琵琶法師とハードロック特に、最後の🌸桜散りゆく場面で完全体となった犬王が無音の中、唯一無二の友魚を素顔で探す場面。無表情が非常に悲しく伝わりこの場面での能が一番印象的でした。
最後に、現代の世界で無念を語り継ぐ友魚を違った生き方をしながらもお互いの事を思い合った犬王との再会が感動的でした。平家の呪いを受けた犬王が、呪いを祓う。その呪いを友魚が600年引き摺る。しかし最後に二人は再会。お互いを『犬王!』『友有!』と呼び合う様はカタルシスを覚えます。
『腕塚・重盛・鯨・竜中将』其々のパフォーマンスで合計45分超えという半分はMVの様な作りには気怠さも感じた。ピンポンを強く意識した影も感じれて個人的は好きですが、主題として世の儚さや虚しさに友情を合わせる事には、視野がぼやけてしまう様に感じる所が残念です。余りに素晴らしいアニメーションだけに勿体無いと感じました。色んな感じ方があるとは思いますが、基礎知識無しに見るには厳しい感じもしたので、その点でも勿体無い作品です。
ロックスターの真似事は寒い
御伽草子って物語を伝えるためのものだから説明口調になってしまうのは仕方がないと思うけどロックとは合わないと感じてしまった。
昔ながらのロックスターがライブでやっていたような動きがたくさん出てきてそれがかっこいいと思えず興ざめした。
ここでマイケル・ジャクソンを出す必要があったんだろうか。
この時代にこういう芸がないからこそ、ロックスターなどの真似事じゃなくて犬王にしかできない動きやパフォーマンスが見たかった。
琵琶の良さとかは特に知らないけどただロックに置き換えられ、日本の音楽は古い!これからはロックだ!って言われているようでアメリカかぶれ感や今更感がすごい。
時代が違うんだからロックの方が新しいのは当たり前なんだけど、日本音楽の良さを活かしながらもうちょっとうまく融合させられなかったんだろうか。
誰かが書いていたけど、犬王の心情の変化が全く描かれておらず、何度も芸をして少しずつ人間の体に近づくっていう単調な話でつまらなかった。
犬王と目が見えない少年との出会いもあっさりしていた。
ミュージカルなのに曲がどれもシンプルでつまらなく好きになれなない上に長いことと、ストーリーも急展開などがなくはいりこめなかったので人には勧めづらい。
右肩下がりな作品 楽曲が残念
始まって30分がピーク。そこまでは本当に感動しました。描写、SE、音楽、全てが完璧でした。
ただミュージカルシーンからダラダラです。
あんなに長く聴かせるならば、楽曲はそれなりのクオリティにした方がいいと思いました。
新しい試みを否定するわけではないですが本当に楽曲にセンスがない。
三味線や琵琶は空間を大事にする楽器だと個人的に思ってますが、空いたスペースを適当に埋めるベースとドラムとギター。残念です。
日本の古き良きを昇華させる事もなくぶち壊してます。何故GOサインが出たのか不思議でなりません。
それにつけて森山さんの圧倒的な歌唱力不足。ロックをやりたいのか、なんなのかさっぱりわかりません。犬王の声優あぶちゃんとの歌唱力と差があり過ぎて凸凹でした。
ミュージカルのシーンから恥ずかしくなり、適当に見てました。
最後の輪廻転生でそれとなく締まりがありましたが「転」がセンス無さすぎてもう2度と見る事はないと思います。
ダラダラしてる
圧倒的ビジュアルと歌唱力の融合。
友人の勧めで前情報なしに鑑賞。
最初は絵柄があまり肌に馴染まなかったが、見ている内にキャラクターの魅力に引き込まれていった。
そして圧倒的なまでのミュージカルパートに魅了され。そこからは独特の世界観に没入している自分がいた。
アヴちゃんの他を寄せ付けない歌唱力、それに全く引けを取らない圧倒的な作画。
二者の融合が本アニメーション最大の強みとなっている事は疑いようがない。
更に本作は、そのミュージカルパートがとにかく長いのが特徴だ。その為見ている内に、画面越しにミュージカルを見ているというよりも、むしろ"ライブ会場で生で体感している"と錯覚するほどの臨場感があった。
テレビモニターでこれだけの熱量を感じるのだから、スクリーンで見た人たちは更に圧倒されたに違いない。
ストーリーのオチは正直意外性はなかった。手塚治虫の「どろろ」のような印象だ。
だが、犬王と友魚の時代を超越した友情の物語には魂を振るわされるだけの力を感じた。
人を選ぶ作品なのは間違いないし、賛否分かれるのも当然だ。だが、この題材をこの手法に全振りした上で周りを顧みず最後までやり遂げた事にこそ真に価値があると思う。
まずは食わず嫌いせず見てほしい。
良いも悪いも分からないまま切るにはあまりに惜しい作品だ。評価はそれから決めれば良い。
こういう感じすき
印象には残るけど‥
能楽が猿楽と呼ばれていた頃の話。猿楽の一座の息子として生まれた犬王...
能楽が猿楽と呼ばれていた頃の話。猿楽の一座の息子として生まれた犬王は、顔が普通ではなかったので周囲に疎まれ、瓢箪の面で隠していた。ある日犬王は、平家の呪いで盲目になった琵琶法師の少年・友魚と出会う。
友魚は琵琶の弦を弾き、犬王は足を踏み鳴らす。一瞬にして拡がる二人だけの呼吸、二人だけの世界。2人は共感しあう。
前半2人が出会うシーンはとても良かった。
しかし後半は歌が多く退屈であった。アブちゃんの歌があまり好きで無いのもあるが、ストーリーが殆ど無く野木亜紀子脚本なのでもう少し期待していたのだがもう少しストーリーに色んな展開が欲しかった。
友一は亡霊となった父により復讐を義務付けられ友魚と名乗るように言われる。権力者側が友魚と名乗る事を禁止しても最後までその名にこだわり命を落とすのだがそこまでの動機が友一になく何だかとても浅い。犬王はあっさり権力者側につくし…。それが友魚を救うためのように申し訳程度に出てくるがここはやっぱり物語上全うして貰った方が観てる側としてはスッキリする。正直なところ権力者側は藤若(後の観阿弥)だけで良かったのでは?と思う。
能楽とロックのミュージカル映画
一度見ただけではわかりにくいかも…(特に高校で日本史を学習していない方は)
今年212本目(合計863本目/今月(2023年6月度)37本目)。
いわゆる「爆音放送」のお知らせがあり、前々から見たかったものの見る機会もなく見た形跡もここに残っていない(チェックインがされていない)ので、多分見ていないのでしょう。
結構多くのレビューがあるので参考になりますね。
どうやら、平安時代の平家物語を新解釈してアニメに落とし込んだ、という作品であることを一つの売りにしているようです。この点、日本史は義務教育で最低限は学習しますが、いくつかは本当にわかりにくい語があって(平家物語がベースとのことですが、アニメ版用の架空の語もあるのかな?)、そこがわかりにくかったです。
ただ、今日は映画を楽しみにきたというより、いつも行かない映画館にどうやっていくのかという、「行き方」を主なメインにして見に行ったところです。
作品自体はどうもVOD等で課金すれば48時間レンタルで見られる作品になっているようなので、また追ってみて必要があれば書き直してみたいと思います。
作品としては、確かにわかりにくいかなと思った点はあったものの、リアル日本史の知識の有無にかなり寄ると思われるところ、ちょっと私には判断ができないので(私は高校は世界史だけでした)便宜上の減点なしの扱いにしています。
秀逸ミュージカル
ぶっ飛びすぎてストーリー理解できないけど、音楽が最高。
犬王の記録が殆ど残っていない点に着想を得ているのかな。
いくら優れているものも、時の権力者には握りつぶされていく。
人ならざるものの生み出すアート、人になって滅んでいくアートの描き方が切ない。
最後の二人のシーンは原点回帰。
大体のアーティストは言う。好きなことをしたいだけ。
アヴちゃんの歌、最高ね。
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