劇場公開日 2022年5月28日

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「動きは凄く良い、けど…」犬王 ryukakさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5動きは凄く良い、けど…

2022年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

作品のほとんどがミュージカルといえるレベルで曲に合わせて動いてた。その当時の技術で表現できそうな演出技巧も素晴らしかった。しかし、ここまでの作り込みがありながら、音楽の構成が全く歴史と地域を考慮していない。せめてこれも当時の技術を踏まえた音楽からの演出であれば。犬王の名声が現代に伝わってない、断絶された理由も組ませて話が進んでいれば、ストーリーとしての説得力が高まっただろうに

途中からの音楽の跳躍を見ながら、自分が思い出してたのはAKIRAだった。AKIRAは強烈なアニメーションと共に芸能山城組という音楽ユニットを使った今までに無い映画を表現した。だからこそ歴史に残った。この作品もそれぐらい音楽に対して真摯で革新的な人が必要だったと強く感じた。この作品は色々革新的な表現があったとしても、その根源にある音楽への造詣がこの作品の時代的背景として考慮されてなく、単なるパフォーマンスとなってしまった。結果、歴史を踏まえる、歴史に残る作品にはなれなかった。そこがとてももったいないと思わせてしまう作品だった

ryukak