「映像体験としては極上」犬王 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
映像体験としては極上
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不勉強な自分には難しいかと思ったが、(勿論拾えてない所は多々あろうが)意外にもストーリーラインは分かり易かった。
ただ、メインとなる楽曲が完全に現代ロックだったのは残念。昔、三味線と太鼓だけでロックな演奏を聴かせてくれたユニットが居たので、そういう方向性を期待していた。
舞台演出なども含め、当時のリアルな部分がほぼ無いため、常に(※これはイメージです)と言われている感じ。
また、アニメ『平家物語』が事象よりも心象にフォーカスが当たっていて素晴らしかったのに対し、今作はそこが薄かった。犬王と友魚の関係も深掘りされず、周りのメンバーは触れられもしない(画面と音を一致させないなら、いなくてもよかった)。筋は追えるが、感情移入までは出来ませんでした。
とはいえ、演出や歌唱はすばらしものがあります。
正直、本職以外は声優として80点くらいですが、特に犬王は歌唱シーンで200点なので、余裕で相殺される。そのくらい魅力的。
作画のレベルも非常に高く、ライブシーンは言わずもがな、異形の犬王の、重心がおかしな位置にあるハズなのに実在感のある動きは必見。
結論として、物語というよりは映像体験として価値の高いものだったかと思います。
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