「芸術的な映画が綴る儚き日々と愛の行方、眠気を取ってから観るべき」燃ゆる女の肖像 かわちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
芸術的な映画が綴る儚き日々と愛の行方、眠気を取ってから観るべき
芸術的なアプローチから作られた切なく儚いいつかの日々。長く暗いトンネルを抜けると眩しく美しいラストにたどり着くこの作品に、過程を耐えられなかった私にはあまり良く映らなかった。
とことん突き詰められた、アーティスティックなテンポ。焚き火の木々が割れる音、波のさざなみがBGMとなり、淡々と日々を綴っていく。そのなかで芽生える二人の感情は、長いトンネルのように続き、行く先が分からない。平穏でありながら、新しい発見と感情が芽生える過程は確かに美しい。そこを迎合出来なかった私には、ラストまで息苦しかった。眠気もあったかもしれないが、なかなか好感を持てはしなかった。
変わらない日々を感情のみで描くため、ロケーションがあまり変わらないことが意味を成してゆく。優しく進む日々と変化に、屈託を覚えたことが大きい。難しさが際立っていた。
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