「打ち切りの最終回?」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)
打ち切りの最終回?
作画はさすがの一言です。迫力のあるバトルをみごとに表現していました。
しかし、脚本がかなり酷いです。観ていてこれほど呆れたのは、SWのep8以来かもしれません。
まず、爆豪少年のキャラ改変が目につきました。
いつもどおりの悪態はついていましたが、それだけです。ヒロアカはアニメでしか観ていませんが、彼はもっと、独断先行型で、独善的な人の助け方をするキャラだったはずです。職場体験などで多少、丸くなっているとはいえ、彼があそこまで、デクに対して協力的な行動に出るとは思えません。まして、手をつないで協力技まで繰り出すなんて、とても信じられませんでした。劇場版ジャイアンですか。
それから、プロヒーローとして新たに登場したホークスの存在も、謎でした。前情報をまったく入れずに映画を観たので、彼が出てきたときには、今回のお助けプロヒーローとして活躍するのだろうな、と期待したのですが、ただ途中途中に顔を出しただけで、何の活躍もありませんでした。今後のための、ただの顔見せ?
あと、ヴィランの、幼稚な決め台詞や、浅い野望にも、鼻白むばかりでした。
そして、今回の話で一番酷いと思ったのが、なんといっても、最終戦でみせた、デクから爆豪少年へのワン・フォー・オールの譲渡です。
デクはまだその能力を100%使いきれていないにもかかわらず、能力の譲渡はあっさりとできてしまいました。しかも、爆豪少年も、その力をいきなりフル活用できてしまうという。。
そして、ヴィランのボスを、島ごと吹き飛ばすごり押しで、一応、辛くも勝利し、戦闘後、譲渡の件はなかったことに。。
正直、まだ夢落ちだったほうがマシ、と思えるような内容でした。
プロヒーローに頼らず、生徒だけでヴィランに対抗させるにしても、敵を分断させて各個撃破する作戦や、ボス以外のヴィランとの戦闘での勝利はまだ納得できますが、ボス打倒については、もっと他にやりようがあったかと思います。例えば、今回、登場した姉弟の、姉の個性である幻影に紛れて攻撃する、とか、持久戦でなんとか耐え凌いでヴィランの自滅に終わる、とか。
とにかく、原作者である堀越先生が脚本に関わっているとは思えないような仕上がりでした。
原作未読だからでしょうか?
ジャグジャグさんへ
やはり原作を読んでいれば納得のいく展開だったりもするのですね。アニメをフルに楽しみたいため、あえて原作を読んでいないのですが、それがいけなかったようです。
ネタバレなしの補足情報、ありがとうございました。
原作未読ということで深いことは申しませんが、
爆豪のキャラがいきなり変わったかのように見えるのは、ラスト周りの展開は今後彼の中で"救う"ヒーローになるという部分の成長がなければならないということでアニメの先をいく時系列にしたためです。(ならなぜこのタイミングでの公開したのか謎ですが)
ホークスに関してもそうで、原作で今ヴィラン連合に最も深く関わりを持つキャラクターが彼であり、詳細は伏せますがあまり大きく立ち回れない状況に彼自身が置かれているため、派手な活躍がなかったものと思われます。
一応補足させていただきました