「80年代へのオマージュの集合体にしたかったのだろうけど結局パクリ以上のものにはならなかった愚作」サマー・オブ・84 marumeroさんの映画レビュー(感想・評価)
80年代へのオマージュの集合体にしたかったのだろうけど結局パクリ以上のものにはならなかった愚作
とにかく下ネタがしつこい。
どうでもいいシーンでジャンプスケアを多用し過ぎ。
このニ点だけでも本作は評価を下げるように思います。
で、80年代へのオマージュですね。痛いほど伝わってくるのですが……
ーー『スタンド・バイ・ミー(1986)』的なキャラ感と青春感が欲しいよねー、2016年には『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とか流行ったし、なんなら制作時同年に『IT/"それ"が〜』も流行ったし今キテるし、便乗していいんじゃない!?あとそうだなぁ、80年代感で言うならそうそう『フライトナイト(1985)』!モチーフはそんな感じで!隣人監視スリラー的な系譜でさ、郊外の日常の裏に潜む異常性みたいな話、他にもあるじゃん?ーー
みたいな感じで作られたかどうかはわからないが、概ね内容はそんな感じです。
そして、結局のところ、シャイア・ラブーフ主演の『ディスタービア(2007)』と似たようなものになってしまった感じです。いや、『スタンド・バイ・ミー』的なキャラ感こそ違えど、構造はパクリといっても良いくらいです。
隣の年上美人、ムラムラ、双眼鏡でのぞき、隣人が連続殺人犯かもしれない、無茶な潜入、年上美人も協力的で主人公に好意的でムフフ、大人は殺人犯に好意的で信じてもらえない、等々。
それでいて、ストーリー展開も、映像表現も、音響も、全てにおいて本作は劣っていることが残念でなりません。余談ですが、補足しておくと『ディスタービア』だって絶賛するほどじゃありません。
オマージュだろうがパクリだろうが、とにかくシンプルに本作が良ければ素直に良いと思うのですが、詰まるところ、ただ古くさいだけで特に取り柄がない作品になってしまったように思います。