「スタンドバイミー・ホラー版」サマー・オブ・84 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
スタンドバイミー・ホラー版
1980年代のアメリカの田舎街を舞台として、その街で起きた連続殺人事件を描いたホラー・ミステリー。まだスマホもパソコンも無い、セピア色した時代背景が、ノスタルジックな雰囲気を醸し出す。
主人公は、思春期真っ只中の4人の悪ガキ達。夜中の鬼ごっこで、たまたま見かけた事件現場を元に、犯行の証拠を見つけようと、犯人に挑んでいく。
前半は、『スタンドバイミー』のような流れで、少しでも大人に近づきたいと、背伸びをして、失敗して、という青春グラフィティ的な内容が中心に描かれ、ホラー的な様相は影を潜めている。
登場人物も、こうした思春期をテーマにした作品にはなくてはならない4人組。優しくリーダー的なデイビー、少し尖っているトミー、おデブちゃんで気弱なウッディ、メガネで頭の良いカーティスと、正にテッパン!
しかし、そんな4人組による緩やかな展開が、クライマックスに来てひっくり返る。なかなか際どく、残酷なエンディングを迎え、レビューを見ても好き嫌いが分かれる内容になっている。
犯人の動機や犯行までの経緯が、殆ど描かれていないのが、残念。もう少し犯人サイドの視点があれば、面白かったと思う。
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