「塹壕戦」彼らは生きていた Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
塹壕戦
映画館に行くのを躊躇せざるを得ない昨今、思いがけなくAmazonにあったので迷わず視聴。塹壕戦の苛烈な状況といえば前世紀末にNHKが特集した映像の世紀が鮮烈に記憶に残る。今作品は映像修復やカラー化、後、音響を施すことで鮮明度を高めている。募集から訓練、出征、戦場と捕虜との交流含め、戦場に行った者の視点に収まるべく時系列を追って描き出す。流石に白兵戦の状況を映した映像はなく劇画風になったが、歴史的資料から編纂するという意図に沿って、戦場を克明に描き出している。数々の生の証言は示唆に富む。視点が兵士視点であるため、戦中の戦術的な進展や社会の変化や政治的応答にはあまり触れられてはいない。
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