劇場公開日 2024年4月27日

「最初から最後まで見逃せない「救いのない」作品」システム・クラッシャー ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0最初から最後まで見逃せない「救いのない」作品

2024年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ヘレナ・ゼンゲル演じるベニー(バーナデット)の攻撃性が凄まじく、
正直めちゃめちゃ怖かったです。
もうホラー映画といっても過言ではないくらいの恐ろしさであることに加え、
私自身、人生の折り返しを過ぎ、いまだに知らないことがあるのかと
本作を観たことの意義をあらためて感じた次第です。

ベニーのふつうの時と、キレたときのギャップが大きすぎて
本当に恐ろしくなりました。
身近にベニーのような子どもがいたら、まともに接することができるのか?>自分・・・
と、自問自答しながら観ていたのですが、
ベニーに寄り添う通学付添人のミヒャには心を開いたか!?と思わせつつ
そういうことではないという、本当にどうしようもない、解決しない、出口が見つからない
といった閉塞感しかない作品です。

それでもベニーは少しずつ成長してはいるものの、
やはり親なんでしょうね。
母親も完全にビビって一緒に住むことにひより、結局突き放してしまいますし、
そもそもベニーは父親からの虐待を受け(オムツを顔に押しつけられる)、今のようになっているわけですから
ベニーが悪いわけではないんです。でも、でも、モンスター級の子どもになってしまった。
それはやはり両親に原因があるのだと思います。
最近の邦画が顕著ですが、だいたいこういう子ども(から成長した青年・大人もですが)は
やはり親にその原因があるというのは、一貫して間違いないところです。

『あんのこと』のレビューにも書きましたが、本当に子どもに愛情を注げるご両親のもとに
子どもを授けてほしいと切に願います。

それにしても主演のヘレナ・ゼンゲルの演技は凄まじかったですし、素晴らしかったです。
今後にも期待しています。

ひでちゃぴん
Bacchusさんのコメント
2024年7月21日

続きがみてみたいですよね!

Bacchus
Bacchusさんのコメント
2024年7月21日

身近にはない難しい話しですよね。
題材は良かったけれど映画としてもう少し上手くまとめてくれたらと思う作品でした。

Bacchus
Bacchusさんのコメント
2024年7月21日

私もホラーより人の汚さとか醜さの方が怖いと感じるタイプです!

Bacchus