「とてもリアル」システム・クラッシャー kame-pukupukuさんの映画レビュー(感想・評価)
とてもリアル
映画館にて鑑賞しました。
以前の職場の同僚から「そういえばこんな映画やってるらしいですよ」と言われ、見てみました。
この、支援を行っても結局同じ状況を繰り返し、どんどんと居場所がなくなってしまう、という負の連鎖。また、彼女の年齢から支援の対象にならないというシステムの狭間、ものすごくリアルですね。
母親の「帰れる」と言って「やっぱ無理」とか、とんでもないですね。ただ、ああいう親、いますよね。無理といった理由もわからなくはないんですけどね。
にしても主人公ベニー役の俳優さんすごいですね。ビックリです。この演技でめちゃくちゃ映像に真実味があったと思います。
いくらさまざまなシステムを作っても、結局(システムにとっての)イレギュラーは存在してしまうんですよね。そのような存在を本当に救いたいと思うと、本来システム上では存在しない「善意」を頼らざるを得ず、支援を受ける側もそこしか頼るところがなくなる。。。(この映画だと、病院の特別措置入院やミヒャの家に泊めるという対応)
本作はドイツをはじめ世界の映画賞で数多く受賞しているとのこと。リアルさやあるある感はとてもよくできた映画だと感じますが、このような世界に関わったことがないであろう人たちが、どのように感じて票を投じたのかはとても気になりました。
関係者への取材や体験を行い、5年間のリサーチをして本作を作られたとのこと。様々な描写や展開があるあるでした。
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