「ニュージーランドの大学で教鞭をとっていました。」アナベル 死霊博物館 Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
ニュージーランドの大学で教鞭をとっていました。
In Living Memory of Lorraine Warren
1927-2019
この映画を観る前に、2019年4月18日に心霊研究者の第1人者のロレーヌ・ウォーレンさんが92歳で亡くなっていることを伝えたい。NBC・newsの記事によると義理の息子のTony Spera さんがニュースの内容を確認したところフェイスブックで「彼女は安らかに眠ったように亡くなった。」と答えている。
今回、初監督となったゲイリー・ドーベルマン。「It(2017)」(ホラー映画史上「シックスセンス」を抜き、最高興行収入となる。)や「It Chapter Two (2019)」とアナベルシリーズの脚本家として腕を振るっていたが、今作は、視聴者から受け入れられているのかが問題となる?
The Warren Artifact room holds the world's largest private
collection of haunted and cursed objects.Due to the extreme
evil contained within, the Warrens have the room blessed
weekly.
While every object has its own unique and terrifying history,
there is one artifact the Warrens deem more malevolent than
any other. . . .
シナリオは、ウォーレン夫妻の出番は冒頭の15分とラストの数分間だけなので、少し肩透かしを食らったようにも思えるが、その分、「ギフト(2017)」に出演していた天才子役と知られているマッケナ・グレイスがカバーをしていて、見ていて飽きさせない見ごたえのある作品に仕上がっている。ちなみに彼女、マービン・ルロイ監督のカルト的映画とされる「The Bad Seed(1956)」のリメイク版(2018)に出演している。
新聞記事
HEROES OR A HOAX
CONTROVERSIAL EXORCISM SPARKS DEBATE
ウォーレン夫妻は、このような記事にさらされていたが、夫婦が1日家を空けなくてはならなくなり、その間2人のベビーシッターが泊まることとなるが、そのベビーシッターの 1人、ダニエラが好奇心には勝てないで、清められて封印されていたアナベルを呼び起こしてしまったことによって、恐怖の1夜が始まってしまう。
WARNING
POSITIVELY
DO NOT
OPEN
主人公が十代の若者なのかわからないが、「チャイルド・プレイ(2019)」のチャッキーのような包丁を持って追いかけまわす、いわゆるステレオタイプのスラーシャー的なものとは幾分違っていて、どちらかというと、いかにもソフトな作り方をしていてる。つまりホラー特有のゴア表現があまりないもので、誰一人として傷ついた人がいないという曖昧さも目立つものであるけれども、それもそれなりにサックと観ることが出来るものになっている。それと日本ではお馴染みのアイテムも出てきます。(ナイフを持った憑りつかれた花嫁は、出てくることは出てきますし、襲ってもきます。)
”jump scares horror” の雄として他者を寄せ付けない傑作といえる。
ただ一つ言えることは、Warrensを思う心が、ジェームズ・ワンという製作者の紳士的なところなのかもしれない。