劇場公開日 2019年7月12日

「山済みの問題点を改善することなく、何の意味も無く再度叩き付ける固い3DCG。」ミュウツーの逆襲 EVOLUTION ねーやんさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0山済みの問題点を改善することなく、何の意味も無く再度叩き付ける固い3DCG。

2019年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は、まだ2次元のアニメだからこそ、子供向けとして雑な部分も許容出来た。
しかし何故か同じ子供向けのこの映画では、3DCGだからなのか、2019年現在だからなのか、何もかもがやたら硬質で、より雑に、適当に見えた。
元々ファンの間では名作とか言われている原作だが、そも問題点は腐るほどある。
どの部分がどうだとかは、ここでは割愛するが、特に脚本で言えば、それは作品の対象が児童ゆえに致し方ない要素ではある。
ただ、新たにリメイクした本作で、独自の解釈や改変をすることなく、雑になぞっただけのプロットは、より顕著になった演出でそれらが著しく歪に見える。

いや、もしかしたら児童向けとして徹底したのかも知れない。
原作をリアタイで見ていたファンは、とっくにオッサンであり、そんな古参に向けたアプローチは考えていないのかも知れない。
「リメイクしてくれただけでもありがたい」と崇拝する信者には、これで十分な出来なのだろうか。

この映画の前には「キミにきめた」があり「みんなの物語」があった。どちらもリブート作としてそれなりの意味があった作品である。
そして「名探偵ピカチュウ」という、間違いなく比較される作品がある。

正直、このリメイクには、何の意味も込められてないと思う。
完全に児童向けと割り切れば、こんなもんなのかも知れない。しかして新作ではない、リメイクである。

あれだけボロカスに叩かれ爆死した「DRAGON BALL EVOLUTION」の方が、EVOLUTIONシリーズとしては全然マシで、意義があった。

ねーやん