ハイエナたちの報酬 絶望の一夜のレビュー・感想・評価
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ノワール・サスペンス
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フランス第二の港湾都市ルアーブルの貧しい港湾労働者、ましてセルビア移民の主人公に世間の風は一層冷たい・・。同じく社会の底辺に生きる友人の兄妹から持ちかけられた強盗計画、獲物にされるのも過去の過ちでマフィアに強請られる汚職官僚、登場人物が皆、不幸を背負っているという暗く重たいノワール・サスペンス。
欲を出したばっかりに拗れてゆく展開は寓話の様、悪党どもはそれなりの因果を受けるのだが、間尺に合わないのは幼児を脅迫の道具に使った卑劣な輩が生き残っていたことかな、もっとも、幕引きの後でマフィアの手下と共倒れという臭いがしない訳でもないから意図的なはぐらかし演出かも知れません、主人公は根っからの欲深でもないからなのか孤独と引き換えに生き延びるようだ。その後の物語を観客に委ねるエンディングも巧みに思えます。
巨悪のおこぼれ頂戴ということかハイエナに例えられた強盗事件、暗いのであまり人に勧められる類の映画ではありませんが、盗みに入った家で首吊り騒動とか欲深ゆえの因果応報など展開の妙が見どころでしょう。
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