「主人公はまさかの…!」ハッピー・デス・デイ 2U Lymanさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公はまさかの…!
続編の存在は知っていましたが、てっきり主人公を変えてまたタイムループするのかと思いきや、ループ1回目から大きく展開が動き、まさかの前作の糞ビッチ再降臨!(歓喜) ここからが今作の本編でした。話の作り方に、続きを見させようとする創意工夫がしっかり感じられて好感が持てますね
前作のタイムループそのものの発生理由が明かされたのも意外で面白いポイント。今度はパラレルワールド(並行世界)に飛ばされ、いよいよ発狂寸前の主人公が可哀想で面白いです。今回のループ終了条件は「実験を成功させる計算式の発見」。しかも翌日には強制撤収されるので、1ループにつき実験は1回という縛り付き。そのため1回失敗すると「わざわざ殺されなくても自死の方が早いじゃん」という鬼畜科学者共の提案により、「はいそうですか」と様々な方法で自死を繰り返すよ、偉い!(でも明らかに苦しいだろう死に方を選ぶのはどうかと思う。笑)
以下【ネタバレ】含む
前作はループを通して自らを振り返る成長ストーリーでしたが、今作も並行世界ならではの成長ドラマが用意されています。
死別したママとの再会。これはズルイ…。並行世界なので、些細な会話の度に目の前の母は自分の記憶の母ではないと突きつけられる→でも母との別れを"また"経験したくない→最終的に前作彼氏&母に背中を押されて元の世界へ戻る決意。この流れが綺麗でした。
自分の知る母ではないけれど、娘を心から想う気持ちや娘の恋を応援するその姿勢は紛れもなく本物で、泣くには十分。母娘共に演技もとても良かったです
一応、主人公を襲う犯人は誰かというミステリー要素もありましたが、今回は成長ストーリーの方が主軸でこちらはおまけ程度になってました。並行世界なので犯人が前作と変わり、逆に前作犯人とは友情を築いて元の世界に戻ったのですが、そこは前作犯人を(正当防衛で)殺した世界なんですよね~。何かちょっと…笑。
あと相変わらず嫌な奴ダニエル。主人公から相当恨まれてたのか、ラストで生贄に差し出されてましたが、彼女にそこまでの恨みってありました?
何というか、前作よりシリアスが増えた分、そういう細かい部分が逆に気になってしまうのは少し残念です(☆-0.5)。でも個人的には笑って泣けて楽しめる良い続編映画でした。主人公が特に良いですね