「こんな騙され方をするとは!」屍人荘の殺人 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな騙され方をするとは!
予告で興味を惹かれ、楽しそうなミステリーを期待して鑑賞してきました。…が、見事に騙されました。この手の作品はあまり内容に触れるとネタバレになるので多くは語れませんが、とにかく予想とはまるで異なる展開で、スクリーンを選び間違えたかと思うほどでした。まさかこういう騙され方をするとは思ってもみませんでした。まあ、それなりに楽しめましたが、予告での作為的なミスリードはやはりいただけません。
ストーリーとしては、なんとかミステリーの形を保ってはいましたが、ほとんどゾンビものでした。そのうえ、中盤あたりでかなりわかりやすい形で犯人がほのめかされ、動機も予想できてしまいました。そして、そのままどんでん返しもなく予想的中となり、あれまあという感じでした。それでも、トリックまでは見破れなかったので、終盤での真相解明は楽しく見ることができました。
キャストは、浜辺美波さん、神木隆之介くん、中村倫也さんら、今をときめく人気俳優3人を中心に、矢本悠馬くん、柄本時生さん、池田鉄洋さん、ふせえりさんら、実力派が脇を固め、抜かりなし。特に、かわいさ炸裂の浜辺美波さんと、あたふたする神木隆之介くんが、なかなかいいコンビネーションを見せてくれました。一方、矢本悠馬くんや池田鉄洋さんあたりは、もう少し個性的な見せ場があってもよかったかなという感じです。そういう意味では、中村倫也さんは、出番は少ないものの、ラストで抜群のインパクトを残してくれました。ただ、後ろの席の女の子は「無理…」「無理!」とまったく受け入れられない様子ではありましたが。
全体としては、予想した内容とは異なりましたが、「悪魔の手毬唄」や「影の軍団」のオマージュと思えるシーンがあったり、ちょこちょこと小ネタを仕込んだり、テンポのよいボケがあったりと、それなりに楽しめました。それでも、期待していたのは、序盤の推理合戦のような内容だったので、そこは残念でした。あと、結局、誰が何のためにフェスに騒動を引き起こしたのか、それをどうやって鎮静化させたのかが謎のままだったので、どうにもモヤモヤしています!
コジコジさん、コメントありがとうございます。本作のレビューを上げておられないようなので、こちらに返信いたします。
原作小説ではウイルスについてきちん書かれているんですね。やっぱりそれがないとスッキリしませんよね。キャラ設定や展開がおもしろかっただけに、尺の関係とはいえ大切な要素がカットされ、原作のよさが生かされないというのはもったいない限りです。
遅ればせながらコメント失礼します。
小説なら謎のウイルスのことについてガッツリ書いてあるのですが、映画ではバッサリと切られていたので驚きでした。
尺の関係もあるのでしょうが、、、
コメントありがとうございます。レビューをあげておられないようなので、こちらに返信します。
作品としてはそこそこおもしろいのに、予告のミスリードが悪評を招いているようで、もったいないですよね。それに、ミステリーなのにラストまで見てもモヤモヤが残るというのも、なんだか納得いかないですよね。
コメント失礼します。この作品はゾンビものを隠す必要どころか隠すのは客感情的にマイナスだったような気がします。おっしゃられるように最近ミスリードを誘うような予告がけっこうありますがコナン君などで推理ものに興味を持った子供がショックを受けないか心配です
いえいえ、コメントありがとうございます。もう少しミステリー要素を強め、この状況設定に納得のいく説明が付加されていたら、あるいは予告でこの状況を知らせてくれていたら、印象もかなり変わったと思うんですけどね。
正直もう少しミステリーかと思っていたので残念感はありますがそれなりにドキドキとボケと推理とで楽しめたとは思います。
ただ、なぜ?どうして?ポイントが解決されずにうやむやになってるところが多数あり、テレビの特番などで伏線からの映画だったらよかったのかなぁと感じたのはわたしだけかな?