「全てが意味不明」名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) Aさんの映画レビュー(感想・評価)
全てが意味不明
序盤も序盤、スーツケースがX線を通さないから検査をパスできたなどとほざいているあたりからだいぶ怪しかった(そこは普通の中身が映る特殊なケースでいいのでは?)が、この程度で突っ込みを入れていたらキリがない
しかし2人目の被害者のダイイングメッセージに関しては流石に苦言を呈さずにはおれない。ダイイングメッセージは犯人による証拠隠滅を防ぐために暗号化してメッセージとわからなくするものであって、一見してメッセージとわかる血文字を暗号化する理由がない。探偵連中がこのことに言及しないのも意味不明だし、「暗号にした理由はわからないけど無理矢理こじつけたら偶然当たってました」では茶番であろう。仮にもミステリーを名乗ってる作品ですよね?
このあたりに目を背けてキャラ萌え作品として楽しもうにも、コナンは犯罪者に生殺与奪を握られて協力者になってるし、京極は怪しすぎるシンガポール人にアッサリ言いくるめられて封印されてるし、園子はあそこまでいくとただのヒステリックなバカ女だし、敵の空手家は普通に京極に試合申し込めばいいのに何か犯罪の片棒担いでるし、全てが意味不明。コナンというコンテンツが最強なのをいいことにこんなものを世に出したことを反省してもらいたい
普通の映画版なら荒唐無稽過ぎて興醒めですね。でも怪盗KIDというフィルターを通す事で荒唐無稽からマジックの一環に早変わりします。要は怪盗KIDはルパン三世ですからルパン三世なら…と考えると筋が通ってしまいます(苦笑)。要は『名探偵コナン ゼロの執行人』で安室透がコナンに頼ったのと同じ理屈でKIDもコナンに頼った。それだけコナンの推理力は天才的だという事です。あと京極の存在ですが犯罪者のKIDと名探偵コナンが手を組むのは法治国家においてはあまり褒められた行為ではないんでしょうね(ルパン三世は銭形とルパンが組むが銭形はルパン逮捕を公言してる)。そこで京極の存在感を出してコナンとKIDのコンビを曖昧にしたのではないかと思います。本音を言えばあれもこれもで締め切りに間に合わなかったかなと思います(苦笑)。