「面白かったです!」名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) akaさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったです!
キッド映画にしては珍しく(笑)きちんとコナンらしい事件が起こっていますよ。
犯人側の登場人物がわらわらいますが、それぞれの思惑はきちんと説明されますしシンプルなので、混乱することなく理解できました。
レイチェルの遺体が転がり出てきたところは、いろいろな意味で「ぞくっ」としました。
それでいてアクションコメディのような雰囲気があり、普段コナンに触れていない層にも馴染みやすい作品に仕上がっています。
かといってコナンファン・青山作品ファンには物足りないかといえばそんなことはありません。
そもそも京極さんは登場回数も少ないので、ファンじゃないと知らないなんてことも有り得ますし、
(コナンの映画なので酷だとは思うのですが)キッドについての設定をしっかり知っているかどうかでも楽しさが変わってくると思います。
例えば、
キッドがコナンに初登場した際の「怪盗は芸術家で探偵は批評家」という台詞を覚えていると「おっ」と思うシーンがあります。
苦労して盗んだ宝石をあっさり手放すことについても、設定を知らないと「キッドは何がしたいんだ?」となりかねません。
まぁ一応目当てのものではなかったと説明してくれてはいますが…
また、リシの動機「父親が殺された復讐」もキッドとの対比と考えることもできます。
あとは、最近のキッドはかなり快斗の面が強く出ていますし、今回もがっつり快斗の姿が出てきますので、快斗が好きな人は嬉しいと思います。
キッドとコナンの共闘は、見たかったものが見られた〜!と感じました。
私は「敵同士が一時的に協力し合う」展開を「熱い!!」と思うタイプなので、ふたりの息の合った連携がとても楽しかったです!
キッドとはいえ一応犯罪者と馴れ合うのはどうなんだ?という声は前々からありましたね。
コナンはキッドに何らかの目的があることにも薄々感づいているようですし、キッドが人を傷つけないことについては信用しているようなので、コナンも判定が甘くなっているのかもしれないですね。
以前コナン側から助けを求めたこともありますし、もう単なる敵とは言えなくなっているのかもしれません。
それから今作ではヒロインが非常に魅力的です。
蘭はキッドの変装を早々に見破り、自ら捕まえようとまでするのです。
さすが元警察官と弁護士の娘、探偵の恋人です。
正義感の強さと新一への揺るぎない愛情を感じました。
複数回見てみると、なるべく新一の側にいて監視しているような素振りがあったり、席を一つ空けて新一の隣に座らなかったり、蘭がキッドに気づいている様子がよくわかります。
そして園子です。
とんでもないお金持ちの家に生まれながら、等身大の女の子らしさを持っている園子は非常にいい子だと思うのですが、これまで彼女のかわいさにはなかなかスポットが当たりませんでしたね。
でも今作の園子は誰が見たってかわいらしいと思うはずです。
さらに今回は隠し要素やおまけ要素、気づきにくい描写も多いので、複数回見ても楽しめると思います。
アクションてんこ盛りですし、劇場で見て楽しいタイプの映画ですよ。