「ありがとうキッド」名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) ふくしまんさんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとうキッド
近年のキャラ推し傾向、突然舞台が初海外、前回のキッド映画の出来、予告の園子のウザさ、という点から期待してなかったんですが、予想外に良かったです。
特に良かったのは、久しぶりにトリックのある殺人事件があった点。
15分以来、起きる事件といえば、必要のないような爆発ばかりで、動機がとんてもなくしょぼくうんざりしてたので、その点が嬉しかったです。
また年々キッドの新一の変装が大胆になっていくから今年はどうするんだろうと思ってましたが、一緒に行動して協力するああいう形は一番好きです。
出国の方法や犯人のやり方が無茶苦茶、という意見がありますが、幼児化してしまうなんていう世界観にはピッタリな、むしろコナンぽい方法だったと思いますし、キッドの悪戯の過ぎるような協力のさせ方も、久しぶりにらしさを見た気がします。
事件や犯人なんかも、舞台を海外にした事によって、日本で起こす有り得ないような大規模テロよりもよっぽどマシと思います。
黒幕のキャラも薄々分かりはしていましたが、形勢逆転からの形勢逆転、結局悪い奴だった、という濃い黒幕も、久しぶりに見た気がするし、面白かったと思います。
京極と園子の登場も、思ったよりメインになる訳ではなく、ちょうど話を盛り上げていたと思います。
悪かった点は、目が疲れる画面の動かし方、外国語の長さ、やっぱり詰め込み過ぎ、というところですね。
去年の執行は、テレビ中継のくだりの中だるみや、コナンくんの頭が常より働いてないように見えるほどの無理矢理な話の作りだったと思うので、やっぱキッドだと違うな、と感心。