「ローズおばさん=柴田理恵がきつい」サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ローズおばさん=柴田理恵がきつい
あれ、もう終わり?と感じるほど短く、サクサク楽しめる作品でした。父親を亡くした青年ユリシーズがゲイであることを徐々に自覚して、サタデーチャーチのグループに誘われるまま教会のイベントに参加する。
母親アマラは仕事が忙しく、伯母であるローズに子供たちの世話を頼むのだが、このローズが女装癖、ゲイを全く許さないタイプのおばさん。弟のエイブに至っては兄の性癖を学校でバラしてユリシーズはイジメに遭ってしまう。疎外感を感じるがまま家でをしてホームレス支援所に飛び込んだ。土曜日にしか開かれない会合だったため、平日は放浪、一人悩む日々・・・
ミュージカルの小品といってしまえばそれまでだが、LGBTを扱った作品としては珍しい形。しかし、実話を基にしてあるだけあって、伝わってくる熱量も違う。売春なんかはいけないことだと思っていたのに、ユリシーズは金もなく、つい裕福な男に体を許してしまうのだ。それでも、仲間たちは暖かく迎えてくれるし、住む家も提供するなどと慰めてくれる。「母に会いたい」。やっぱり家庭が大事なんだ。ローズおばさんの言うことなんか聞くもんか!という悩める青年像は居場所を求めてたんだね。
いきなり歌いだすというミュージカルが苦手な人は無理だろうけど、違和感のない方だったら軽く楽しめるはず。残念なのはキャッチーな曲がなかったことくらい。音楽は全然残らなかった。一曲でもキラーソングがあれば・・・
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