「“戦争映画+○○○”の素晴らしきハイブリッド!」オーヴァーロード syu-32さんの映画レビュー(感想・評価)
“戦争映画+○○○”の素晴らしきハイブリッド!
レイトショーで鑑賞。
会社の同僚と観に行きました。
製作がJ.J.エイブラムスということで、「こりゃあまた何か仕掛けて来よるなぁ~」と思っていましたが…まんまとやられてしまいました(笑)
予告編を観たときから漂って来る得体の知れなさ加減がすごくて、何が主人公に襲い掛かるのかとても気になりました。
というわけで、2本分の映画を観たようなお得な気分になりました(笑) 何せ、途中からジャンルが様変わりしたのですから!
冒頭の落下傘部隊を載せた輸送機がドイツ軍の対空砲火を浴びるシーンから、スクリーンにぐいっと引き付けられました。墜落寸前の輸送機から、弾幕の雨あられ、火達磨になった輸送機たちの中へとダイブしたボイス(ジョヴァン・アデポ)が体験するスリリングにハラハラしました。
その後生き残った仲間たちと合流し、偶然森で出会ったクロエ(マティルド・オリヴィエ)に案内され、攻撃目標である教会の電波塔がある村へと到着。その村では、村人たちが捕らえられ、教会の地下へと無理矢理連行されているらしく…。そこから物語は一気に様相を変化させ、ナチス・ドイツの人体実験が絡んだゾンビ・アクションへとなだれ込んで行きました。何とも秀逸な展開!
昔に流行ったという所謂“ナチ・ゾンビ物”は観たことありませんが、こういうB級感溢れる内容はめちゃくちゃ好みなので、とても楽しみながら鑑賞することが出来ました。
アクション映画の王道な登場人物たちが織り成す王道なドラマに安心感を得ながらも、破格の予算でもはやA級へと昇華された怪物との戦いが超絶エキサイティング!
戦争物の要素が含まれているということもありますが、この手の作品に欠かせないグロ描写がいい味出してました。
“千年王国に相応しい1000年生きる兵士”をつくるための血清の研究…キャプテン・アメリカをつくり出した“超人血清”の情報が漏れたのでは? …なぁんてくだらんことを考えました(笑)
本来の任務である電波塔と、非人道的な実験施設を破壊するための大作戦を決行するも、その戦力差は歴然。上手く行くんだろうかとドキドキしながら手に汗握りました。
その際、卑劣な親衛隊将校に連れ去られた弟のポールを救出するため、クロエも作戦に参加。マシンガン片手に敵地へと乗り込んでいく勇ましさったら! 偶然牢屋から逃げ出したのっぺらぼうゾンビとの死闘まで演じてくれました。火炎放射器を敵に浴びせる姿がカッコ良くて美しくて…アクション映画のニュー・ヒロイン誕生の瞬間かも…?
ラスボスの親衛隊将校との戦いでは、カート・ラッセルの息子演じる伍長との超人対決! 血湧き肉踊りました。一進一退の攻防と決め手の銃弾を放つボイス…最高かよ! その後の展開もあるあるながら、伍長の勇気に敬礼したくなりました。
極上のスリルが炸裂するクライマックスの長回し大爆発&大脱出まで、ノンストップで繰り出されるアクションの連続に釘付けでした…。
ノルマンディー上陸作戦の直前に、まさかこんな戦いが行われていたとは…!(笑)
本作を観た後には、「プライベート・ライアン」が観たくなるはず(笑)