「旅のお供にゆで卵とサイダーを」The Witch 魔女 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
旅のお供にゆで卵とサイダーを
8歳の時に田舎町の酪農家に拾われ、ずっと平凡な日々を送っていたジャユン。
数年が経ち高校生になった彼女はひどい頭痛に悩まされていた。
余命はいくばくもないと言われ、手術費と経済的に苦しむ義父母のために、友人に教えられたテレビの新人歌手オーディションを受けて賞金を当てようと考えるが、テレビ出演後から謎の男たちに追われるようになり…
これを最強と呼ばずして何と呼ぶ。
要は「平凡少女は最強少女だった」という話なんだけど、単純なストーリーに見せかけて予想していなかった結末へ。
ずっとジャユン側に立って観ていたはずなのに、気づいたら彼女に背後から銃口突きつけられている感じ。
前半の友人とのゆる〜い会話も、リミッター解除後の壮絶アクションを際立たせててめちゃくちゃ良い。
ずっと彼女は計算していたのね。まんまとやられました。
伏線回収要素も結構あって、真実知った後で観返したら色々と発見もありそう。
韓国ノワールを守りつつも、時にコミカル時に爽快、テンポ良く進んでいくからまず飽きない。
色んなジャンルを組み合わせてこれだけのものを作る。
マイ韓国映画ベストでもかなりの上位です。
で、やっぱり主演のキム・ダミの凄さたるや。
キム・ダミ半端ないって!
覚醒した瞬間めっちゃ別人になるもん。
そんなんできひんやん普通、そんなんできる?
言っといてや、できるんやったら。
完全に騙されたけど、それは彼女の演技あってのこと。
普段は田舎のちょっと可愛い子って感じだし、テレビ出演時は発掘されたスター感あるし、チェ・ウシクに詰められるところや捕まって椅子に貼り付けられるところは弱々しく見えるし、覚醒後は正直普通の“人間”には見えない。
とにかく目力が凄い。吸い込まれます。
梨泰院クラスに出てるのね。
これでまた梨泰院クラスの期待値が上がりました。
この壮大な話は序章にすぎなかった。
監督は三部構成で考えてるらしい。
ラストでジャユンの姉とペクの妹登場、からの「第一部 転覆」とのテロップ。カッコよすぎ!
どうやら、キム・ダミは主演を降りるらしい。
「第二部 衝突」は今年公開予定(恐らく公開延期)。
これは楽しみですね。