「地域みんなでネグレクトの子どもを温かく見守る動きを描いた作品」中洲のこども てつさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5地域みんなでネグレクトの子どもを温かく見守る動きを描いた作品

2023年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

 博多の中洲の歓楽街で生活したり、山笠で沸き返る人々が、ネグレクトを受け、無戸籍になった一人の男の子を温かく見守っていく動きを描いた作品で、『泥の河』や『こどもしょくどう』以上の広がりを感じたし、無戸籍児への公式な対応も丁寧に説明され、歓楽街の裏事情もよく窺えた。地域みんなで子どもを見守るというのは、『夕陽のあと』でもあったけれど、また設定が違う。最後に大きな男の子が出演した事情は、監督の説明から理解できたけれど、地元出身の大物俳優を起用してくれれば、なお良かったと思う。

てつ