「〇〇ッチって名前は差別される!そういうお前はビッチじゃないのか!?」ブルー・マインド kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
〇〇ッチって名前は差別される!そういうお前はビッチじゃないのか!?
転校してきたばかりの15歳のミア(ルナ・ベドラー)が授業を受けてた時の話題。スイスで就職する際、差別されるとか聞いた者はいるか?という教師の問いに答えたのがある男子生徒で「〇〇ッチという名前はユーゴスラビア人をイメージするので就職に不利」という台詞。内容を知らずに観たものだから、青春社会派ドラマなのかと思った・・・。
初潮を迎え、大人の女性へと変わりつつある思春期特有の悩みとか、友人関係、異性関係といった内容を描くストーリー展開。しかし、体の異変に気付いたミア。足の指がくっついてしまう合指症と診断されるが、それは先天性の病気。それ以上医者に罹りたくなかったミアは徐々に脚に痣ができる異常にも悩み続ける。時折、無性に生魚を食べたくなるシーンや泳ぎが上手いところから、結末は想像できるものの、どことなく哀しく、虚しくなってしまう。
また、自分は両親の本当の娘ではないとか、早くセックス経験を済ませておきたいとか、友人を作りたいとか、多感な少女の感情の揺れ方は独特。残念なのは、度が過ぎるくらい男好きセックス好きになってしまったことだろうか・・・それでも鱗化する脚は絶対に見せないようにしているのも演出の一つなのだろう。
時間の経過がよくわからなかったけど、転校して1ヵ月経ってない頃だろう。短期間で人間がなす行為を全て経験しておきたかったのだろうし、同じく一生心に残しておきたい親友を作りたかったことは間違いない。もしかすると、人間の子を妊娠したいという潜在意識が働いていたのかもしれません。そんなファンタジーホラー風味の作品ではあるけど、ジアンナとの友情はちょっと泣ける。最初は「仲間になるにはパシリからだよ」と言ってたのに・・・。