ディール・ブレイクのレビュー・感想・評価
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後味悪いノワール調
珍しいアイスランドの警察もの、「都市国家(日本未公開)」の続編だが本作から観ても支障はなさそうだ。警察と麻薬組織の癒着がテーマ、トーンはまるで昔のポランスキー調を思わせるノワール仕立て、ストーリーの展開より人物描写にフォーカスしているのでかったるい。ポスターのイメージはアクションものを期待させますが誇大宣伝です。
(ネタバレ)
前作の地元のマフィアも警察官も老いぼれて世代交代の時期、名警官の息子ハネスは特殊部隊志望だが軟弱で不合格、父のコネで警察官を取り締まる監察官になります、マフィアに妻子を襲われ発奮しますが死人をみて吐いたりと、どうみても内勤向け、それなりに目先の悪は成敗されるもののマフィアの魔の手からは逃れられない言う、なんとも後味の悪いしめくくり。
アイスランドは犯罪率も低くそんなに病んでいるとは思えませんが、映画としてはよくある話。
気になったのはカット割りの細かさ、複数台のカメラで撮っているのでしょうがノワール調にしたいのに流行のテレビドラマタッチではちぐはぐ。まあ、感性の違い、要は好みの問題でしょう・・。
タイトルなし
期待していなかったが、中々面白いアイスランド映画。かつて力を持っていたギャングが、麻薬捜査官と内通し、今は権力を持つセルビアギャングを、逆に若い麻薬捜査官を利用し、復権するまで。結局はギャングが主役で、若い捜査官は利用され、今後も協力をしなければならなくなると連想させるところで終わる。なるほどねって。
ラストは少し凝り過ぎたかもしれません。
伝説的警官の父を持つ主人公が、内務調査室に配属され、父の友人である悪徳警官を追い詰めるストーリー。
アイスランドで大ヒットしたサスペンスとのことですが、地味ながら骨太で楽しめる映画でした。
英雄的な父を受け継ぎ正義に燃える主人公。悪に染まりそこから抜けられない悪徳ベテラン警官。そして、落ちぶれながらも復権を目指すギャング。
3者の駆け引きや心情が、上手に描かれています。
最後はモヤモヤとしたエンディングが残念。言葉巧みに逃げ切りを図る悪徳警官を制裁するシーンは「天網恢恢疎にして漏らさず」って言葉を思い出すようなシーンで、それだけに主人公もギャンクの奸計に敢然と歯向かうシーンが見れたらもっと良かったと思います。
因みに、特殊部隊を落第した冒頭のシーン・・・必要ですか?
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