「ベトナム戦へと繋がる、Requiem」この世の果て、数多の終焉 h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナム戦へと繋がる、Requiem
フランス兵士が進駐するベトナムの地で家族を奪われ、復讐心からの行動が凄まじい戦闘下で人格も奪われていくストーリー。
19世紀末、フランスによるインドシナ半島東部の植民地化、保護国化にはじまり、独立運動、日帝のインドシナ進駐、そして再び独立の動きを抑えこもうとするフランスとベトミンとの戦い。そしてフランスからバトンを受けた米国と北ベトナムとの泥沼の戦争へと突入していく。
熱帯地域での戦闘において、みえない敵や自身との戦いにおいて精神状態が崩壊していくさまは、今まで数多くの映画で描かれている。本作は米国や日本映画とは異なるタッチで、戦争での非人道的行為と人格崩壊をベトナムの美しい自然美とのコントラストで伝えている。
テーマや着眼点は悪くないと思うが、決定的な何かが足りない気がする。ストーリー展開をちょっと変えるだけでも良い作品になると思うが。とても残念。
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