「恨が呼び起こす犠牲復活者」黄泉がえる復讐 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
恨が呼び起こす犠牲復活者
すごく面白いというわけではないけど、なかなか興味深い作品だった
検事のジンホン(キム・レウォン)は、母が7年前に殺害され、犯人だと思われていた男が死亡
真犯人が別にいると確信したジンホンは独自に捜査をしていた
そこへ、死んだはずの母親が7年ぶりに帰ってくる…
日本では「死んでも死に切れない」という言葉がある
それは
そのまま死んでしまったら、この世への未練を断ち切れないほどの無念が残り、その遺恨を晴らすまで死ぬことができない
という意味
この映画は、そんな状態で遺恨を晴らせないまま死んでしまった魂が、その思いを晴らすために「犠牲復活者」として、この世に戻っきて、復讐するというサスペンス
その根底には、韓国らしい「恨」の感情があり、それに加えて「息子を思う母の気持ち」や、その母に対して「貧しいことが恥ずかしい息子の思い」が込められ、
さらに、キリスト教的な「赦し」も描かれている
ここにはそんな韓国の思想、文化、宗教が盛り込まれていて、そこがとても面白かった
その上で、この世で最も罪なのは
「目の前で起きている現実から目をそらすこと」であり
「無関心」こそが最も許されない罪であるというのが強く心に残った
これが本当に起こりそうだなと思える作りにしているのも良かった
コメントする