「【”恋に性別は関係ない。”G7で唯一同性婚を認めない国、日本において2018年に今作が公開された意義は大きい。】」カランコエの花 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”恋に性別は関係ない。”G7で唯一同性婚を認めない国、日本において2018年に今作が公開された意義は大きい。】
■数年前から、LGBTの人々に対し差別的発言(生産性がないとか・・。)をしては、謝罪し職を解かれる政治家の方々及び一部右傾化した思想を持つ方々は一向に減らない。
人間の思想は、そんなに簡単には変えられない事を、明示していると思う。
では、私は自分の娘や息子が同性愛者だと知った時に、キチンとした対応が出来るのか、と問われれば、自信がない。
但し、娘や息子の意志を尊重し、連れて来た相手に対しても礼節を持って接する事の出来る人間になりたいと思う。
今作は、とある高校2年生のクラスで、唐突に「LGBTについて」の授業が行われたが。他のクラスではその授業は行われておらず、生徒の間に「クラス内にLGBTの人がいるんじゃないか?」という疑念が生じる。
噂や動揺が広がる様は、良く分かるし、生徒たちはそれぞれ行動を起こしていく様も良く描けていると思う。
黒板に、一人の少女の名前がレズビアンだと書かれるシーンでの、それまではLGBTの人を揶揄するような言葉を発していた若き笠松将さん演じる男子高校生が”これ、ヤバいんじゃね”と言った別の男子生徒の胸倉をつかんでロッカーに叩きつけるシーンは、心に響いた。
<LGBTをテーマとした映画が、近年増えている事はご存じの通りであるが、潜在的な偏見思想を持つ人を少しでも減らすには、長い時間がかかるのだろう。
けれども、時間を掛けてでも偏見思想を無くす必要は、現代日本にとって喫緊の課題なのである。
改めて、今作を制作した方々や関係者の方々には、敬意の念を贈ります。>
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