「最高でした」映画刀剣乱舞 紅葉さんの映画レビュー(感想・評価)
最高でした
炎上しやすい2次元からの実写化というジャンルでしたが、元々2.5の舞台で起用していたキャストさんをそのまま使った、という点で今若手の人気俳優などを起用するより原作ファンにとっては良かったと思います。元々刀剣乱舞という世界観を使っての舞台に立っている方々だったので一人一人の個性や立ち回り、動きをよく分かっていて再現度が高かったです。
今回は三日月宗近というキャラを掘り下げて描写して、他のキャラとの関係性などをあまり掘り下げなかったことで短い時間の中で綺麗にまとめることが出来たと思います。真実を知っていても誰にも言えずに1人で解決しようとする参謀ポジションの三日月と三日月に不信感を抱きつつも最後には三日月の思惑を知り、三日月に対して三日月も自分たちの本丸だ、と救いに行く所は鳥肌モノでした。
今回、今まで他のアニメや舞台などで描かれる事のなかった「織田の刀」としての薬研藤四郎が描かれていることも印象的でした。「粟田口」としての薬研藤四郎はアニメ花丸で描かれていましたが、織田としてはなかったので斬新でした。
その他にもゲーム中やアニメで「あの男」呼ばわりしている織田信長に対して敬意を表す長谷部。織田信長、森蘭丸を引きずらずに本丸の主の刀として成長した不動行光。顕現したばかりにも関わらず自分の戦う意味を劇中で見出した骨喰藤四郎。出番は少ないものの、三日月の思惑を知り本丸を支え、年長者としての威厳を見せる鶯丸。長谷部とのアニメやゲームと違った関係性を見せる、頼れるイケおじの風格の日本号……などと魅力で溢れている作品でした。
殺陣のシーンも地形や場所で刀の強さの変化があることや、キャラによって戦い方が違うこともよく表現されていると思いました。
1回目なのでストーリーを追うことで必死だった部分もあったので2回目で落ち着いて見ればもっと深くこの作品にハマることが出来るだろうと思いました。1回目より2回目、2回目より3回目……と見れば見るほど面白くなる作品だという感想を見たのでまた日曜日に劇場に足を運ぼうかと思います。
ただ、欠点を上げるとしたら上映映画館が少ないことです。私の最寄りの映画館では放映されてなく少し離れたことろまで見に行かないと見れないのが少し不便です。県によっては放映している劇場がないところもあるとか……。放映する映画館を増やして欲しいです。
最後に、この作品に関わってくださった全ての方々にお礼を言いたいです。
映画刀剣乱舞を作ってくださってありがとうございました。