「軽快でスピーディ!家族愛と量子の世界が広がるミニマムアクション」アントマン&ワスプ アルタイルさんの映画レビュー(感想・評価)
軽快でスピーディ!家族愛と量子の世界が広がるミニマムアクション
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『アントマン&ワスプ』は、MCUの中でも比較的ライトでコメディ色の強いシリーズとして、前作からの良さをそのままにスケールアップした一本です。全体的にテンポが良く、難しい話を抜きにしても楽しめるエンタメ作品に仕上がっています。
何と言っても魅力的なのは、アントマンとワスプのコンビネーションバトル。大きくなったり小さくなったりと、サイズを活かしたアクションは相変わらず斬新で、観ていて飽きることがありません。ワスプことホープがついにヒーローとして本格参戦し、戦闘のキレ味は抜群。ポール・ラッドのユーモアと、エヴァンジェリン・リリーのクールさの対比がまた良いバランスです。
また、スコットと娘キャシーの心温まる親子関係や、ピム博士と妻ジャネットとの再会といった家族の絆も丁寧に描かれており、単なるアクションだけではないヒューマンな深みも感じられます。
一方で、ストーリーそのものはやや薄味。敵キャラのゴーストの掘り下げや動機の描写がやや弱く、緊張感に欠ける展開もあり、全体としてはサイドストーリー的な印象を否めません。また、量子世界の設定が興味深い一方で、説明不足で置いてけぼりになる場面も。
とはいえ、MCUの大作群の合間に観るにはちょうどいい、爽やかな箸休め的作品。アクションとユーモア、そしてキャラクターの魅力がバランスよく詰まっていて、4.0の評価にふさわしい“軽快な楽しさ”が味わえる一本です。
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