「身近な生活、リアルの日常の『愛しさ』に気づかされる映画」トラさん 僕が猫になったワケ ゆぽん。さんの映画レビュー(感想・評価)
身近な生活、リアルの日常の『愛しさ』に気づかされる映画
映画を観ようと思う時に、非日常だったりスリルやロマンを求めて、映画館へ向かう人も多いと思います。でも、この映画は日常を別の角度から見れるような映画です。死後の世界や、猫の視点になったりと、非日常的なファンタジーの表現の中から、現実の世界のリアルに迫っています。この現世という時間、人間として生きられる時間は、限られているのだということ。今という時間に必ず終わりがくるということに、あらためて気付かされます。そしてそれは予期することができない、突然終わることもあるということ。今という時間をもっと大切に出来ないかなと、現世で、今を生きるひとりの人間として、自分が本当にやりたいこと、できることはなんだろうと、自分自身の生活について考えさせてくれる、そっと日常に寄り添ってくれる映画でした。いい意味で重たくなくて軽く、日常を邪魔することなく、映画の後に、スッとそのまま仕事や生活に戻れるように出来ていると感じました。ポジティブで明るく、今を生きる人の日々を輝かせてくれるひとつのきっかけになれたらと、映画が語りかけてくれます。
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