「それが平成ライダー」平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
それが平成ライダー
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物語の飛躍、説明不足、合わない辻褄と挙げればきりがない平成ライダー映画の不備。今回もそれらは消えていなかったが、「最後を飾るにふさわしい」と公式が宣言するだけあってあっと驚くサプライズもある。
今回の長所はやはり“野上良太郎”の復活だろう。(スケジュールや予算といった)障害を超えて帰ってきた電王は、それまでの映画の欠点をかき消すほどの嬉しい演出だった。(11年前にスタートしたシリーズだけに、イマジンたちは知ってても演者本人までは子どもたちはわからないかもされないが。)
他にも山口監督の十八番のコメディ演出や世界観の異なるライダーたちを一堂に会するためのメタフィクション設定は素晴らしいアイデアだと感じた。
しかし、本作を手放しで傑作とは言えない。アナザーWの正体は?フータロスは風都からとったのかな?Wライドウォッチがチートすぎない?万丈がバカだから影響受けないって何?各ライダーの登場が淡白すぎない?最後のキックのCGも粗くない?などなど、どうにも目に余る点がある。正直、こんなにあっさりと扱われるならWはテレビシリーズに再登場させて欲しいくらいだ。
だが、誤解なきよう。私はライダーをはじめとした東映特撮に育てられたようなものだ。3.5点はその恩義と感謝を込めたものである。平成ライダーは常に批判覚悟の挑戦を続けてきたからこそ、殻を破り続けて虚構を超えたヒーローを打ち出せたのだ。その歴史を今後も見届けていくつもりだ。愛のムチをふるってでも。
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