「スーパーヒロインのアクション映画に、嘘つきは駄目真実が重要と、米国人へのメッセージも折り込んだ」ワンダーウーマン 1984 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーヒロインのアクション映画に、嘘つきは駄目真実が重要と、米国人へのメッセージも折り込んだ
パティ・ジェンキンス 監督による2020年製作(151分)のアメリカ映画。原題:Wonder Woman 1984、配給:ワーナー・ブラザース映画。
アメリカでの劇場公開予定は、2020年6月5日(第59回大統領選挙は同年11/3)だったとのこと(実際は新型コロナの影響で12/25に劇場公開及び配信)。真実を重視しないトランプ類似の悪役も登場し、かなり強いメッセージ性も感じさせられた。
まず、ダイアナ演ずる主演のガル・ギャドットが、強く、美しく、とてもチャーミング(特に祈って復活させた恋人クリス・パインの前では)で、また前作と多少異なりバーバラ(クリステン・ウィグ)相手の格闘では弱さも見せて、なかなか素晴らしかった。
更に、ペドロ・パスカル演ずる詐欺師的な実業家マックスが、強く印象に残った。彼は石油が出るということで大勢の出資者から資金を集めていた様だが、出鱈目がバレて進退極まっていた。しかし希望が叶えられる石を盗み出し、石油も出て富と権力を得ていく。髪毛や風貌がトランプ大統領にソックリ。そして、大統領を凌ぐ権力を得た彼は群衆の欲望を掻き立て扇動し、世界中で大きな騒動を引き起こし、世界は核戦争寸前に陥る。
しかし愛する息子が危機に陥っていることを知り、願いを全て取り下げる。マックスは力を失うが、息子に再会。改心した彼は、「パパは嘘をついていた。自分は偉大な男では無かった。もう一度、お前に愛してもらえるように努力する」と息子を抱きしめる。大きな権力に取り憑かれた様な人間が一人の親に戻る姿は、なかなか感動的でもあった。また嘘に騙されず真実を重視せよとの痛烈なメッセージも込められていた。スーパーヒロインのアクション映画に米国人へのメッセージも折り込み、パティ・ジェンキンス 監督なかなかやるじゃんと思わされた。
監督パティ・ジェンキンス、製作チャールズ・ローベン 、デボラ・スナイダー 、ザック・スナイダー 、パティ・ジェンキンス、 ガル・ギャドット 、スティーブン・ジョーンズ、製作総指揮レベッカ・スティール・ローベン・オークリー 、リチャード・サックル 、マリアンヌ・ジェンキンス 、ジェフ・ジョンズ 、ウォルター・ハマダ 、シャンタル・ノン・ボ ウェスリー・カラー、キャラクター創造ウィリアム・モール、トン・マーストン、原案
パティ・ジェンキンス 、ジェフ・ジョンズ、脚本ジェフ・ジョンズ 、デイブ・キャラハム、
撮影マシュー・ジェンセン、美術アリーヌ・ボネット、衣装リンディ・ヘミング、編集リチャード・ピアソン、音楽ハンス・ジマー、視覚効果監修ジョン・モファット。
出演
ガル・ギャドットダイアナ/ワンダーウーマン、クリス・パインスティーブ・トレバー、クリステン・ウィグバーバラ、ペドロ・パスカルマックス、ロビン・ライトアンティオペ、コニー・ニールセンヒッポリタ、リリー・アスペルダイアナ(少女時代)、アムール・ワケド、クリストファー・ポラーハ、ナターシャ・ロスウェルキャロル、ラビ・パテルババジーデ、オリバー・コットンサイモン・スタッグ、ルシアン・ペレスアリスタ、エド・バーチカール、リンダ・カーターアステリア。