「公開館数が少なくてびっくり」レゴ(R) ムービー2 Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
公開館数が少なくてびっくり
前作で上がりきったハードル(というか、レゴの映画として作る上であれ以上の内容はもう作れないだろう)をどのように消化していくのかという点が非常に難しく、かつ見る側すれば楽しみだったのだが、これは充分、100点満点ではないだろうか。
もちろん、物語とアニメーション表現全てがまごう事なき完全無欠のレゴ映画として成立していた前作のような 衝撃的な傑作 というトーンではないけど、そのハードルを「越える」というよりは、うまく利用して物語部分を構築していたと思う。
今回の映画は前作で示された レゴの世界 = レゴで遊ぶ人間達の内面の象徴 という構造を見る側がきちんと飲み込んでいるという点を念頭に話作りがされていて、通常ならレゴで説得力のある物語として語るにはもう一段階セッティングが必要なところを、華麗にかわしてテンポのいい話に着地させていると思う。
今作の裏の敵の あいつ の設定とか、ふつうに単独の一本の映画としてやろうとすると 「何故それをレゴでやる?」という部分がどーしても浮かび上がってきちゃうけど、前作の存在がその部分の引っ掛かりを取っ払ってくれているからこそ、今作は成立している。
偉大な前作の世界をプレッシャーに感じる事なく寧ろ華麗に引き継いで見せたこの映画はある種理想的な 続編 と言えるだろう。フィルロード&クリストファーミラーコンビにハズレなし。
テンポのいいセリフの掛け合いの面白さも健在で、子供連れで来ていた親達が所々ふつうに爆笑してたのも印象的だった。
大阪では吹き替えの上映しかやっていなかったけど、このシリーズは吹き替え版のクオリティもかなり高いので全然問題なし。 むしろこれはこれで良い。
(前作の予告はどうかと思ったけど…)
あとグッと来たのはエンドロール。
直ぐには席を立たせないよ! という意気込みがテーマソングにてもろに語られているけど、手抜きなく、きちんと作られていた本作の締めとして相応しかった。
個人的には、傑作と名高い前作の続編にもかかわらず公開規模が思いの外小さい事にびっくり。
意外とみんなレゴムービー見てないのかな
(前作が興行的に失敗したのであろうか)
みんな見た方がいいと思う。
相変わらずオススメのシリーズだった。