龍の歯医者 特別版のレビュー・感想・評価
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音響監督ってなんだ?
色々なアニメをリスペクトしているが、『はたらく細胞』見たいな話って知り合いの高校生が言っていた。私も『はたらく細胞』は一冊だけ、読んだが『公衆衛生の本』のようで感動が無かったと記憶する。私は『空挺ドラゴンズ』を思い出した。でも、ストーリーの主旨はかなりズレていたが、スチームパンクな世界観が正に同じと言える。さすが、旧国営放送♥。
スチームパンクな世界で行われている戦争はおそらく第一次世界大戦の二百三高地って感じだと思う。戦争を殺意と定義付ける事はそもそもの間違いと気づくべきだ。二百三高地がどんな戦いであったかは、もう一度、世界史側から学習して貰いたい。勿論、鑑賞する人も作る人も。
考えさせられる、だが不思議と爽快
テレビでの放映時に1度視聴していますが、久しぶりに動画配信サービスで視聴しました。原作は未読です。
龍が存在しているという世界で、その龍の歯の中には死んだ人の魂が存在していたり、その人の今際の際が垣間見える、というとても不思議な設定です。
龍や龍の歯医者の設定こそ不思議ですが、それ以外の部分ではかなり近代的な戦争や生活の営みが行われており、それについてもそこまで違和感なくマッチしているから不思議です。
主人公の野ノ子は、最近のアニメの主人公にしてはとてもまっすぐな性格で、見ていて応援したい気持ちになります。登場するキャラクターそれぞれの性格や行動に無理がないため、とても見やすかったです。
ベルのように、突然死んで、意図せずに黄泉帰りした人間と、野ノ子たちのように「いつか死ぬ」ことを受け入れている人間では、「死ぬこと」、「生きること」への向き合い方は異なるでしょうし、どちらが良い悪いという話でもないので、地味に考えさせられました。
映像部分については、さすがスタジオカラーといったところで、手書きの部分とCGの部分の違和感が少なかったです。また、殺戮虫などのとてもスケールが大きいシーンや、歯の上で虫歯菌と戦闘するシーン等もただ早いだけでなく、スピード感がありながらも見る側に分かりやすい作画になっていました。
また、最近のアニメのトレンドとして、背景がとても細かく描かれることが多いですが、あまり書き込まれていない背景がなんとなくこの世界観にも合っている気がしますし、あぁ鶴巻監督だな、と勝手に思ったりもします。
主人公の野ノ子の清水富美加さん、とても役にハマっていたと思います。
個人的には、これだけ作画や映像構成、ストーリーがハイクオリティなアニメを、鶴巻監督、脚本榎戸氏というコンビでまた見れたことが嬉しかったです。
人がたくさん死んでしまったり、生き死にについて考えさせられる物語ですが、自分としては、内容も映像も不思議と爽やかさを感じた作品でした。
鶴巻印の映像クオリティ
新たな世界を描くことへの冒険をためらわない、鶴巻監督ならではの作品。
空に龍の棲む世界。
戦争を背景に、人々は圧倒的に強く、ままならぬ龍を畏れ、忌み嫌うか、共に生きるかを選んだ。
龍には数多くの微生物がおり、特に口内には、歯を蝕む虫がいて、駆除しないと龍を殺してしまう。
龍と契約した龍の国の野ノ子、龍に呼ばれた敵国の少年ベル。
二人は出会い、共に新米の龍の歯医者として働くが、ベルは本来なら死んだ人間、しかも仲間から謀殺された者だったのだ。
彼らと働きながら、自分の居場所を求めるベルは、歯医者たちの死者への扱いに反発を覚える。
だがすでに死を受け入れている野ノ子にはそれが許せない。
人は龍に乗る時、自分の死の啓示を受ける。
野ノ子の啓示、それはベルに殺されることだった。
強烈なキャラクターと衝撃のストーリー展開で一躍人気作家となった舞城王太郎の原作短編を、フリクリやトップをねらえ2!、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の鶴巻和哉が躍動感あふれる演出で長編映画化した、珠玉のエンターテイメント。
少女は選んでここに来た。
少年は選ばれてここにいる。
そしてあなたはこの作品を選ぶのか。
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